
カシス大統領、ロシアを非難 ウクライナへのミサイル攻撃を受け

スイスのイグナツィオ・カシス連邦大統領は10日、ウクライナの首都キーウや各都市に対するロシアのミサイル攻撃を非難し、直ちに「無差別攻撃」を停止するよう呼びかけた。
同氏はツイッター外部リンクに「ウクライナ各都市の住宅地に対する攻撃を強く非難する。スイスはロシアに対し、このような無差別攻撃を直ちに停止するよう求める。国際人道法の下で民間人は保護されなければならない!」と投稿した。
ウクライナ各都市に発射された約75発のミサイルについて、ロシア側は戦争戦略の一部だと説明している。
カシス氏は同日午後、仏ストラスブールで行われた欧州評議会議員会議で演説し、そこでもウクライナにおける戦争に触れ、ロシアを強く非難した。スイスの大統領による欧州評議会訪問は30年以上ぶり。議員会議には約600人が出席した。
同氏は演説で、欧州は鉄のカーテンの崩壊や東西ドイツの再統一、冷戦の終結によって有望な時代に突入していたが、31年経った今、熱意や自信はもはや薄らいでいると指摘。それどころか「私たちが直面する多くの危機で連帯感が揺らぎ」、これらの危機は「自由、価値、基本的な権利」にも疑問を投げかけているとした。
ロシアによるウクライナ攻撃とそれに伴う国際法違反について、「これまで以上に連帯が必要」であり、欧州にとってこれは民主主義に対する脅威だと述べた。
英語からの翻訳:シュミット一恵
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