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スイスでワクチン推進キャンペーン 催眠術や装甲車も

8~14日の新型コロナウイルスのワクチン推進キャンペーンでは、トラム(路面電車)やバスなど移動式接種会場を設ける町もある Keystone / Michael Buholzer

スイスでは今週、新型コロナウイルスのワクチン接種を推進する全国的なキャンペーンが開かれる。接種率が欧州で最も低い国の1つからの脱却を目指し、移動式の接種会場や情報発信、特別イベントを展開する。

このコンテンツは 2021/11/08 14:05
Keystone-SDA/swissinfo.ch/gw

スイスでは12歳以上人口の約73%が新型コロナの予防接種を完全接種済み。だが足元で新規感染者は増加傾向にあり、5日は3千人近くに達した。連邦政府は8~14日を全国ワクチン週間他のサイトへに指定。全26州の保健当局が自由に使える予算は最大9600万フラン(約120億円)で、ワクチン未接種の人々が正しい情報を入手し、気軽に接種できるよう環境を整える。

だが一部報道によると、5日までに各州が連邦政府に申請したのは合計で1800万フラン弱にとどまっている。連邦公衆衛生局の広報官は通信社Keystone-SDAに対し、今後数日でいくつかの州が追加の予算を申請する見込みだと語った。

人員不足

州保健管長代表者会議のトビアス・ベール広報官は、移動式会場や情報活動の予算を申請するには一定の条件を満たさなければならず、それが足かせになっている可能性があるとKeystoneに語った。申請基準を満たさない活動は州の自己負担になる。

ベール氏は「各州は可能かつ適切なことを遂行している」と説明。州は現場の状況を最もよく把握しており、それに見合った活動を準備していると話した。

同氏によると、ワクチン推進キャンペーンに参加できる有資格者が足りないことも予算申請が振るわない一因だ。これは、連邦と州の協議の中でも指摘されていた。

ギー・パルムラン大統領は先週の記者会見で、感染者の増加が止まらず接種率も伸び悩んでいるため、ワクチン接種などを示すCOVID証明書の提示義務などの制限を解除できないと述べ、国民に自分の役割を果たすよう呼びかけた。ワクチン推進週間は「パンデミックからの脱却」をスローガンとする。

抽選、催眠術、無料のコーヒー

全国ワクチン推進週間の主なイベントの1つは、スイスのミュージシャンによる全国ツアー「Back on Tour」だ。COVID証明書を提示しなくとも参加できる無料の野外コンサートで、観客は会場でワクチンを受けることができる。イベントの公式サイトによると、全ての公演はチケット完売となった。

チューリヒでは、当局が中央駅のメインホールに「予防接種村」を設置し、無料のコーヒーやおやつで人々を呼び込んでいる。市内の予防接種センターでは、接種率が特に低い定住外国人に接種を促すため、多言語の専門家が情報提供に当たる。

ジュネーブ州は今週ワクチンを接種した人に、ジュネーブ空港の駐機場で装甲車を運転できる権利などが当たる懸賞を用意している。ジュネーブ郊外にある欧州原子核研究機構(CERN)には8日から越境ワクチン接種会場が設けられる。

ワクチン接種率がわずか57%にとどまるアッペンツェル・アウサーローデン準州では、注射が怖い人に診療所で催眠術を施してワクチンを投与できるようにした。

パルムラン氏によると、政府はワクチン週間の目標値を設定していないが、成果は今後のワクチン計画に役立てる方針だ。

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