The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

2週間の父親育休導入案 スイス下院も賛成

Man holding a newborn baby in his arms
父親の育休に関し、スイスは後進国だ Keystone/Gaetan Bally

スイス国民議会(下院)は11日、父親に2週間の育児休業を認める案を賛成多数で可決した。

スイスでは父親の育児休業を保障する法律が存在しない。パートナーの出産に関し休暇を取ることはできるが、実質わずか1日だ。独自に父親の育児休業を労働契約で認める企業もあるが、大手に限られている。

このため労働組合や父親らでつくる団体は2016年、4週間(休日を除く20日間)の育児休業を法制化するイニシアチブ外部リンクを立ち上げ、必要な署名を集め国民投票を求めていた。

おすすめの記事

議会は4週間の案を「中小企業のコスト負担が大きすぎる」などとして反対。ただ父親の育休導入を求める世論の高まりなどを受け、代わりに2週間を提案した。同案は全州議会(上院)では可決済みだ。

おすすめの記事
父親

おすすめの記事

スイス上院、父親の2週間の育休導入案を可決 下院でも審議へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦上院議会(全州議会)は20日、父親に2週間の育児休業を認める案を賛成多数で可決した。審議は今後下院に回される。子育て政策後進国のスイスがようやく父親の育休実現に向け、重い腰を上げた格好だ。

もっと読む スイス上院、父親の2週間の育休導入案を可決 下院でも審議へ

国民議会での投票は、賛成129、反対62、棄権1だった。 議会が提案した2週間の対案は「間接的対案」と呼ばれ、イニシアチブの発起人が4週間の案を撤回した場合、対案が自動的に可決される。 

ただ2週間の案に対しても、左派の議員らは「十分でない」と批判する。

議会の対案では、父親は、子供の出生後6か月以内に2週間の有給休暇を取ることができる。女性の産休と同様、所得補償の対象となる。連邦政府によると、導入にかかるコストは推定年間約2億2900万フラン(約250億円)。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部