The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

景観と生物多様性の保護を 環境団体がイニシアチブ発議

sprawl
環境保護のため都市開発計画の凍結を求める案は2月の国民投票で否決されたばかりだが、環境団体は新たなイニシアチブ(国民発議)を提起した © Keystone / Eq Images / Moritz Hager

スイスで四つの環境団体が2件のイニシアチブ(国民発議)を提起した。一つは生物の多様性を守ること、もう一つは土地開発の拡大を防ぎ環境を守ることだ。

両イニシアチブの発起人はプロ・ナチュラ外部リンクバード・ライフ・スイス外部リンクスイス文化財保護協会外部リンクスイス景観保護基金外部リンクの4団体。背景には、連邦議会が自然を保護するための規制を緩めすぎているとの懸念がある。提起から18カ月に当たる2020年9月26日までに、有権者10万人分以上の署名を集めれば、国レベルの国民投票にかけることができる。

≫スイスの「イニシアチブ」とは?

景観保護イニシアチブ外部リンク」は、建築地区外への建設に関してより明確なルールを設けることを提案する。発起人によると、建築地区(開発利用に適した土地として州が指定する区域。区域外の開発には一定の条件を満たし、州の許可を得ることが必要)の外に昨年建てられた建築物は2000軒を超える。うち400軒は住宅用だった。発起人は、連邦政府が昨年末に発表した都市計画法第2改正案では、十分な環境保護策を講じていないと指摘する。

≫都市開発の凍結を問う国民投票で否決

生物多様性イニシアチブ外部リンク」は、連邦・州政府に生物多様性の保護・促進を求める。具体的には、生物多様性の維持にかかる費用や土地を連邦・州政府が保証する案だ。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部