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ロイエンベルガー大臣引退表明

辞任を表明した、ロイエンベルガー氏。記者会見の場で Keystone

7月9日、モリッツ・ロイエンベルガー環境・運輸・エネルギー・通信相が、今年いっぱいで引退すると表明した。

ロイエンベルガー大臣はチューリヒ州の社会民主党 ( SP/PS ) 出身で、現在いる7人の閣僚のうち閣僚歴15年と最も長い。一貫して、現在担当の環境・運輸・エネルギー・通信相を勤めた。

大統領にならず辞任

「今年で自分の仕事を完結できる」
 とロイエンベルガー大臣は記者会見で語った。10月にはゴッタルドトンネルが貫通する予定であることや、メキシコのカンクンで年末に開催される地球温暖化会議を念頭に入れての発言だ。
「任期中の最大の課題が交通政策と環境問題だった。任期が比較的長期にわたったことは分かっている。しかし、それがこうした政策には必要だった。しかし、ここにも交代は必要だ」
とロイエンベルガー大臣はこの15年間を振り返った。

 ロイエンベルガー大臣は1995年9月27日、同じ社会民主党出身のオットー・シュティッヒ氏の後任として環境・運輸・エネルギー・通信相を担当した。スイスの大統領は輪番制で、2011年には3度目となる大統領に就任する予定だった。

swissinfo.ch、外電

1946年9月21日ビール/ビエンヌ市 (Biel/Bienne ) 生まれ。居住権はベルン州ローバッハ ( Rohrbach ) 。
ビール/ビエンヌ市、バーゼル市、チューリヒ市で育つ。
法学を学び、その後裁判所に勤務。1972年から1991年までチューリヒに弁護士事務所を開業。
1969年、社会民主党 ( SP/PS ) に入党。
1972年から1980年までチューリヒ市社会民主党党首、1986年から1991年まで連邦借家人協会 ( Schweizerischer Mieterverband ) 会長を務める。
1974年から1983年までチューリヒ市議会議員を務める。
1979年、連邦国民議会議員 ( 下院 ) に選出される。
任期中に、辞職を余儀なくされたエリザベート・コップ元連邦大臣に対する職務上の守秘義務違反を調べる連邦議会の審判委員会 ( PUK 1 ) の委員長などを務める。調査の最中に、個人情報が秘密裏に保管されていたいわゆる「フィッシュスキャンダル」が発覚。
1991年、チューリヒ州議会議員 ( 上院 ) に選出される。国民党 ( SVP/UDC ) に代わり、2議席目を獲得。当時の対抗馬はウエリ・マウラー現国防相。
1995年9月27日、連邦大臣に選出される。連邦交通・エネルギー・経済相、現在の連邦環境・運輸・エネルギー・通信相 ( UVEK/DETEC ) を担当。
2001年と2006年に連邦大統領に就任。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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