ヴァレー州でスキーを楽しむ人たち
Keystone / Jean-christophe Bott
ドイツ語圏の日曜紙NZZ・アム・ゾンタークによると、スイス南部ヴァレー(ヴァリス)外部リンク州の学校で、スキーがカリキュラムに組み込まれることになりそうだ。年間3日の「スノースポーツの日」を設けるという。
このコンテンツが公開されたのは、
同紙によると、クリストフ・ダルブレ外部リンク州教育相が同計画を発表した。連邦制のスイスでは、教育は各州の管轄。
ダルブレ氏は「ウィンタースポーツには未来があると確信している」と語った。「だがこれが機能するためには、若い人たちがスキーに戻ってくるようにしなければいけない。学校を通して推進する方法以上に最適なやり方はない」
「雪の日」
事業費は270万フラン(2億9700万円)で、州政府と州議会が承認済みという。2020/21年の新年度から始める。
3年生(8歳)以上が対象。スノースポーツの日は、体育館ではなく、スキー場でウィンタースポーツをする。この事業に参画した学校では必修化される。ダルベレ氏は、同事業は学校にとって非常に魅力的であり、ほとんどの学校が参加するだろうと述べた。
この事業に関し、地元スキー場はリフト券料金、スキースクールやレンタルショップの利用料などが割引される。ダルブレ氏は、州への経済効果も期待できるといい、NZZ・アム・ゾンタークによれば「山岳部の州では最もスキーの日が多い」という。
「ユニーク」
学校でのスノースポーツを推進するスノースポーツ・イニシアチブ・スイス外部リンクのオレ・ラウフさんは、ダルブレ氏の計画を歓迎。NZZ・アム・ゾンタ―クに「これはスイスにとってユニークな試み」と語った。
スノースポーツや学校行事の伝統・スキー合宿を奨励する動きが最近増えている。
背景にあるのは、子供や学校でスキー、スノーボード離れが起きているという懸念だ。有料の学校活動に関し、学校が合宿費用を親に請求することはできないとする連邦裁判決が出たことも物議をかもした。しかし、多くの学校ではスキー合宿を伝統として守り続けている。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイスの学校が守る伝統のスキー合宿
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの子供は義務教育課程の間に少なくとも1週間のスキー合宿に参加しなければならない。これはスイスの法律ではなく、伝統だ。スイスに雪がある限り、スイスが自国の国技を愛し続ける限り、この伝統は守られるだろう。
もっと読む スイスの学校が守る伝統のスキー合宿
おすすめの記事
CO₂ 回収・除去のスイス新興企業クライムワークスが人員削減へ
このコンテンツが公開されたのは、
大気中の二酸化炭素(CO₂)回収・除去を専門とするチューリヒの新興企業クライムワークスが、大規模な人員削減の危機に瀕している。
もっと読む CO₂ 回収・除去のスイス新興企業クライムワークスが人員削減へ
おすすめの記事
ルツェルンのラフマニノフ別邸の庭園が一般公開に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ルツェルン州はロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフの別荘「ヴィラ・セナール」の庭園を15日から一般公開する。ルツェルン湖畔ヘルテンシュタインにあるこの邸宅に、ラフマニノフが1932~39年暮らしていた。
もっと読む ルツェルンのラフマニノフ別邸の庭園が一般公開に
おすすめの記事
関税協議「スイス最前列に」、米財務長官
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブで行われた貿易問題を巡る米中閣僚級協議の成功を受け、ベセント米財務長官は12日、「スイスは貿易協定締結の最前列に躍り出た」と語った。
もっと読む 関税協議「スイス最前列に」、米財務長官
おすすめの記事
スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。
もっと読む スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
おすすめの記事
ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
このコンテンツが公開されたのは、
メーデーの1日、ジュネーブで国連欧州本部職員500人近くが国連の緊縮財政に反対する異例のデモ活動を実施した。
もっと読む ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
おすすめの記事
バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
このコンテンツが公開されたのは、
5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。
もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
おすすめの記事
ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
このコンテンツが公開されたのは、
第78回ロカルノ国際映画祭で、香港出身の俳優ジャッキー・チェンさん(71)に生涯功労賞である「名誉豹賞」が贈られることが決まった。
もっと読む ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
おすすめの記事
グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
このコンテンツが公開されたのは、
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
もっと読む グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
おすすめの記事
スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
このコンテンツが公開されたのは、
日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。
もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
おすすめの記事
フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、21日死去したローマ教皇フランシスコに哀悼の意を表した。
もっと読む フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
続きを読む
おすすめの記事
スイス人の大半が金持ちというのは本当か?
このコンテンツが公開されたのは、
「収入が低くて基本的な生活費を払えない人がスイスにもいるという話は本当なのか?」という質問が寄せられた。swissinfo.chが検証する。
もっと読む スイス人の大半が金持ちというのは本当か?
おすすめの記事
高キャリアなのにスキー場バイト 就職難のスイス高齢者
このコンテンツが公開されたのは、
長期失業者が新しい職を見つけるのは難しい。50歳を超えるとなおさらだ。スイスでは推定10万人が職をみつけられないまま失業手当が切れ、生活保護に流れている。(SRF/swissinfo.ch)
もっと読む 高キャリアなのにスキー場バイト 就職難のスイス高齢者
おすすめの記事
スイスアルプス 雪崩救助犬ウーピーの1日
このコンテンツが公開されたのは、
良質なスキーリゾートで知られるダボス・クロスタース地方で、スキーエリアの救助活動と安全監視の仕事をするヴァリ・マイヤーさん。相棒の雪崩救助犬ウーピーを肩に乗せ、今日もゲレンデに繰り出す。今日はウーピーが雪に埋まったダミー人形を探し出す大事な訓練の日だ。
もっと読む スイスアルプス 雪崩救助犬ウーピーの1日
おすすめの記事
誰もいないアルプスに1人
このコンテンツが公開されたのは、
スキーシーズンが終わり、ハイキングにはまだ寒い今の時期、スイスのアルプスはどんな姿をしているのだろうか?
もっと読む 誰もいないアルプスに1人
おすすめの記事
スイスで相次ぐ雪崩 監視・予防体制は?
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部のスキーリゾート、クラン・モンタナで先月19日に発生した雪崩は死者1人、負傷者3人を生む惨事となった。1月には東部のシュヴェッガルプでホテルに雪崩が襲い掛かり、3人が軽傷を負った。スイスはそんなに雪崩のリスクが高いのか?どのように監視しているのだろうか?
もっと読む スイスで相次ぐ雪崩 監視・予防体制は?
おすすめの記事
スイスの太陽光発電、なお成長の余地
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで太陽光発電は水力発電の次に重要な再生可能エネルギーだ。だが太陽光の持つ潜在力を活用しきれているとは言えない。
もっと読む スイスの太陽光発電、なお成長の余地
おすすめの記事
その疑問、スイスインフォがお答えします
このコンテンツが公開されたのは、
スイスインフォが先月、読者の皆様にスイスやスイス人に関する質問を募集したところ、質問フォームやソーシャルメディアでもたくさんの質問が寄せられました。これまでにお寄せいただいた質問のいくつかを解説します。
もっと読む その疑問、スイスインフォがお答えします
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。