スイスの放射線科は特に収入が高い診療科の一つだ
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スイスの開業医の年収の中央値は25万7千フラン(約2900万円)と、これまでの推定より3割近く多いことが、スイス連邦内務省保健局が29日発表した調査外部リンクで分かった。
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専門によっては年収はさらに高額で、神経外科医の中央値は69万7千フラン、消化器科は62万7千フラン、がん科や麻酔科、顎顔面外科医や放射線科はそれぞれ50万フラン以上を稼ぐ。
中央値は、それより稼ぎが多い医師と少ない医師が同数いることを示す。極端に多く稼ぐ人により数値が押し上げられる平均値よりも、収入の実態に近いとも言える。
開業医で収入が最も少ないのは精神科や精神療養科で、成人対象が19万5千フラン、小児対象が18万3千フラン。
年収が100万フランを超える医師は調査対象の8千人中118人いたが、保健局は実際にはもっと多いと推定する。
調査は開業医約8千人について、2009~14年の高齢・遺族年金保険料を基に実施した。女性医師は男性医師より年収が低いことも分かった。経験や専門の違いを含めると、その差は29%にもなった。
より正確に
これまでにも開業医の収入に関する調査はいくつか実施されてきたが、調査方法に欠点があるとの批判があった。例えば、パートタイムで働く医師の増加を考慮していなかったり、調査対象の医師が少なすぎたりした。今回の調査では、フルタイム換算での収入を調べた。
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