世界の銀行146行がクラスター爆弾製造に投資

コカコーラの缶ほどのクラスター爆弾は、厚さ2センチメートルの金属の壁を突き破って破裂する Reuters

スイス銀行最大手UBS、第2大手クレディ・スイス、プライベートバンクのボントベル を含む世界でおよそ146行がクラスター爆弾製造に資金を投入していると4月14日、NGOが発表した。

このコンテンツは 2010/04/15 12:34

「クラスター爆弾禁止条約」の8月1日の発効に向け、ハンディキャップ・インターナショナルなどのNGOが爆弾製造に投資する銀行を糾弾するキャンペーンを繰り広げている。

投資総額約430億ドル ( 約4兆円 )

「われわれの年金基金やスイス市民の蓄えを、世界の子どもを殺害しハンディキャップにさせる兵器製造に使用することは認めがたいことだ」
と、ハンディキャップ・インターナショナルのポール・ベルムロン氏は語った。

親爆弾から子爆弾が飛び散るクラスター爆弾は、使用後も不発弾により多くの子どもが犠牲になる。製造などを禁止する「クラスター爆弾禁止条約」は2008年12月に署名され、現在発効に必要な30カ国が締結し今年8月1日に発効する。だがアメリカやロシアなど大量保有国は締結していない。

二つのNGOから成る「クラスター爆弾禁止連合」が発表したレポートによると、世界15カ国におよぶ146行の銀行が、主な7社のクラスター爆弾製造会社に資金を投入しており、その総額は2007年5月以降で約430億ドル ( 約4兆円 ) に上る。

7社の製造会社はアメリカの「アライアント・テクシステム ズ社 ( Alliant Techsystems ) 」、「L-3コミュニケーション社 ( L-3 Communications ) 」などで、韓国の「豊山社 ( Poongsan ) 」なども含まれる。

また、146行中では、投資総額約430億ドル ( 約4兆円 ) の半額を投入しているのがバンク・オブ・アメリカ ( Bank of America ) を筆頭にした、シティグループ ( Citigroup ) などアメリカの銀行だ。しかしスイスもUBS、クレディ・スイス ( Credit Suisse ) 、ボントントベル銀行 ( Bank Vontobel ) が総計5億フラン ( 約440億円 ) の投資を行っている。ほかに約25社の金融機関が爆弾製造会社の株や債券を扱っているという。

スイス銀行の反応

「人間の苦悩を利用するような投資は、スイスでは今後禁止されるべきだ」
とベルムロン氏は力説する。

こうしたキャンペーンの動きに対し、UBSのフランス語圏の広報担当ジャン・ラファエル・フォンタナ氏は
「クラスター爆弾製造を行う会社への投資を凍結する計画が、現在スイスとルクセンブルクで進行中だ」
と語った。

一方クレディ・スイスは、投資を行っていることを認め、投資を続けるか否かは投資家が決めることだと述べ
「NGOのレポートが示しているように、クレディ・スイスはわずか1億4000万フラン( 約124億円) の投資を行っているに過ぎず、この部門の投資としては大した役割を演じていない」
と広報担当アレックス・ビスカロ氏は答えた。

さらにビスカロ氏は、クラスター爆弾を製造しながら航空機などほかの生産も手掛けるシンガポールの「テクノロジーズ・エンジニアリング社 ( Technoligies Engineering ) 」やアメリカの「ロッキード・マーティン社 ( Lockheed Martin ) 」などに投資する場合は、どの部門に投資しているのか判断が難しいとも付け加えた。

ところで、「クラスター爆弾禁止条約」に署名したが未締結のスイスにとっての一番の焦点は、2011年までに同条約を締結し、スイスの兵器に関する法律改正を行うことだ。さらに
「スイス政府は今後スイスの金融機関に対し、投資において、何を行っていいのかまたはいけないのかといった基準を明らかにしていくことだ」
とベルムロン氏は言う。

外電、swissinfo.ch

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