スイス人の過半数、単一の公的健康保険を希望 調査
スイス人の過半数が、健康保険を複数の民間保険会社が提供する現行モデルではなく、単一の保険会社設立を支持するという調査結果が出た。仏語圏の日刊紙ル・タンが報じた。
スイスでは来年の基礎医療保険料が平均8.7%引き上げになると発表されたばかり。調査はその1週間後に行われた。
>>スイスに住む人は、基礎医療保険の加入が義務付けられている。基礎医療保険の詳しい説明はこちら↓
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イプソス・スイス研究所が9月27日から29日にかけて行ったオンライン世論調査によると、回答者800人のうち61.2%が医療保険会社の一本化に賛成すると答えた。反対」は21.1%、「意見なし」は17.7%だった。「賛成」の割合はフランス語圏で68.1%、ドイツ語圏で58.1%だった。
また、所得水準に応じて保険料を調整する案についても過半数の58%が賛成した。フランス語圏では67.6%、ドイツ語圏では53.8%だった。
しかし、保険料を抑える代わりに給付内容を縮小しても良い、と答えた人はそこまで多くない。賛成は37.8%にとどまり、反対は42.9%だった。フランス語圏(56.4%)がドイツ語圏(37.1%)より多かった。
スイスではこれまで、単一の公的健康保険の設立案が国民投票で2度否決されている。
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公的健康保険に国民はノー
医療費の問題に関し、左派の社会民主党(SP/PS)は、基礎医療保険料の支払いが所得の最大10%を超えてはならないとするイニシアチブ(国民発議)を提起した。これを実現するため、連邦と州の公金支出を増やすよう求める。
英語からの翻訳:宇田薫
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