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ウエリ・シュテック~生死の稜線上で~⑮

無防備に8千メートル級の山に挑むことが、どれだけ危険なことなのか、ウエリ・シュテックは過去にアンナプルナで痛感している。

シュテックはアンナプルナの岩壁を登はん中、落石が頭に当たり約200メートルの高さから滑落したことがある。事故直後に駆け付けた写真家のロベルト・ベッシュに対し、シュテックはひどく動揺した様子で滑落時の様子を話した。

1年後、シュテックはアンナプルナに再度挑戦。しかしまたしても悲劇が起こった。スペイン人登山家のイニャキ・オチョアが登はん中に高山病にかかったため、シュテックは薬を持って急行。2日後にようやくたどり着いたテントで、オチョアは既に息も絶え絶えだった。

「ウエリ・シュテック~生死の稜線上で~」

2020年5月21日にドイツ語圏のスイス公共放送で放送されたスイス人登山家ウエリ・シュテックのドキュメンタリー番組(約1時間35分)。

2017年春にエベレストで滑落し、40歳の若さで亡くなったシュテック。人間離れした登山スピードと卓越した登攀技術から「スイスマシーン」と呼ばれ、数々の新記録を打ち立てた。番組ではそんなシュテックの半生を本人や家族、友人のインタビューと共に振り返る。

スイスインフォでは同番組を5分ずつに分け、日本語字幕付きで水・土曜日の週2回配信する。

※日本語字幕付きで視聴される方は、画面の字幕設定をオンにしてご覧ください。

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ウエリ・シュテック~生死の稜線上で~⑭

このコンテンツが公開されたのは、 第2の祖国とも言えるネパールで、ウエリ・シュテックがシェルパと培った信頼関係は、2013年のある事件をきっかけに大きく揺らいだ。

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(本文&独語からの翻訳・大野瑠衣子)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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