スイス ますます豪華になる結婚式

カラフルになったウエディングドレス。お値段20万円 Hochzeitsmesse/Regina Kühne

スイスの結婚式に異変が起きている。ウエディングプランナーの進出だ。これまでカップルの親友が仕切っていた結婚式や披露宴を、専門家の手に委ね豪華に行う人が近年多くなった。

このコンテンツは 2008/01/11 15:25

4月から10月がピークとなる結婚式シーズンのため、年初からザンクトガレンやチューリヒで「ブライダル・メッセ」が軒並み開催され、賑わいをみせている。

スイスインフォでは以前、日本人カップルがアルプスでする結婚式を取り上げた。山の教会での花嫁と花婿2人だけのこじんまりした挙式は、現在も続いている。フィルス( Fils ) で挙式した人は「日本で挙げるより安い」と答えた。グリンデルヴァルト日本語観光案内所のアレンジだと最低料金2600フラン ( 約26万円 ) だ。

コンサルタントの出現

一方、スイス人の結婚式の平均的予算は、50人から70人を招待して3万フラン ( 約300万円 ) と言うのは、ウエディングプランナーのイネス・ヴェルティさん。彼女に相談するカップルは、最低1万7000フラン ( 約170万円 ) はかけるという。招待客1人の食事代は約1万5000円だが、これにワインなど飲物代がかかる。また、ウエディングドレスは20万円程度と見積もられる。

手数料として平均5000 ( 約5万円 ) フランを支払っても専門家に頼むのは
「結婚式と披露宴のアレンジは大きなストレス。ケータリングサービス会社を何件も当り値段の比較をする。1日かけてもウエディングドレスが決まらないといったストレスから解放してくれるプランナーに価値を見出すからでしょう」

伝統的には、カップルの親友で立会人となる男女が、カップルの希望を聞きながらアレンジしていた。しかし、うまくいって当然の結婚式や披露宴では、小さな失敗も許されない。
「立会人との友情関係が壊れてしまうのではないかと心配するカップルもいて、わたしたちを使うようです」
立会人のアレンジした披露宴があまりにもつまらなく、宴会半ばで招待客が帰ってしまい、花嫁が泣いてしまったということもあるという。

伝統も大切

スイスの典型的な結婚式は、花嫁の着付けから始まる。ウエディングドレスを着た花嫁と花婿の写真撮影は、式を挙げる教会近くの眺めの良い場所で行われるのが一般的。2人は馬車やリムジンカーに乗って教会に行き、すでに教会内で待っている招待客に祝福されながらミサが挙げられる。

挙式が終わると、教会の外でビュッフェ形式の軽食が振る舞われる。日が傾く頃には、招待客と共に披露宴会場へ。主にレストランが使われるが、今は農家をアレンジした会場が人気らしい。披露宴は深夜まで続く。もちろんケーキカットは欠かせないセレモニーだ。最近は翌日の朝食も振る舞われる場合が多いという。

カップルにとって、もっとも重要なのは形式を重んじる教会での挙式だ。
「特に信仰心が深いというわけでもない現代のスイス人でも、挙式には非常に神経質になります。挙式がうまく行けば8割がた大丈夫ですね」
とヴェルティさん。

一方、花嫁のウエディングドレスは展示会などで見ると、必ずしも純白ではなく、クリーム色から薄黄緑、2色を配合したものが好まれている。花婿はレンタルで、花嫁は買うが、その後、売ってしまうという人が多い。売られたウェエディングドレスは、国外で使われているという。質実剛健なスイス人らしさの現われか。

連邦統計局 ( BfS/OFS ) によると、2006年に結婚した人のうち、初婚の平均年齢は男性が31.0歳、女性は28.7歳で、10年前より男女共におよそ1歳以上上昇した。結婚年齢の上昇に伴い金銭的な余裕が出てきたカップルを狙った業界のコマーシャルに、消費者が乗せられているところも実はある、とヴェルディさんは明かす。

swissinfo、佐藤夕美 ( さとう ゆうみ )

ウエディングプランナー育成

スイスでは2007年初めて、私立の職業養成学校SEKO-SWISSがウエディングプランナーの育成コースを設けた。12カ月のカリキュラムでは、披露宴関連から会計処理までを学ぶ。授業料は4850フラン ( 約48万円 ) 。

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