ハーリン氏 スイス1周を断念
スイスの国境1周の旅に取り組んでいたアメリカ人の登山家ジョン・ハーリン氏が転落事故に遭い、両足を骨折してヴァレー/ヴァリス州シオン ( Sion ) の病院に運ばれた。
ハーリン氏は今後6週間ギプスをはめ、その後物理療法のリハビリを必要とする。
事故もリポート
「命が助かっただけラッキーだった。このチャレンジをあきらめたわけではない。だが、このようなことになってしまったからには、今年中にこのプロジェクトを終らせるのは現実的に無理だろう」
と、ハーリン氏はスイスインフォに語る。
事故が起こったのは7月1日午前10時45分。ツール・ノアール ( Tour Noir ) とモン・ドラン ( Mont Dolent ) の間にあるドランの赤い針峰群 ( Aiguilles Rouges du Dolent ) のスイス側を登っていたときで、3カ月間にわたる冒険の9日目が始まったところだった。
ハーリン氏は登山パートナーのカメロン・バーンズ氏とともに3500メートル付近を登っていたところ、突然岩がくずれ、先に登っていたハーリン氏は岩石とともに15メートルから20メートル転落した。2本結んでいたロープのうち1本は、粘板岩にぶつかった衝撃で切れてしまった。
体は残った1本のロープにぶら下がっていたが、左足の骨が4カ所、右足も1カ所折れた。ハーリン氏は肋骨を折ったかと思い、山からスイスインフォにそう報告したが、その後、脚の痛みが増してきたという。ハーリン氏はこれまで毎日、道中の写真やビデオをスイスインフォに送ってきていた。この事故に関しても、けがを負いながらロープにぶら下がった写真を含め、ウェブサイトでレポートしている。
6月22日ヴァレー/ヴァリス州のサン・ガンゴルフ ( St Gingolph ) でスタートし、スイスの国境線をたどるおよそ2000キロメートルの冒険は、残念ながら中止となった。再開は、少なくとも1年は待つことになるだろう。
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