スイスの視点を10言語で

スイスの時計製造技術、無形文化遺産に登録申請

時計産業
スイスは時計産業国として知られる swissinfo.ch

スイスとフランスが共同で、両国にまたがる地域の「時計製造技術と技巧」をユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録申請した。登録が許可されるかどうかは2020年11月に決まる。

スイスの時計製造技術はジュラ山脈外部リンク沿いにジュネーブからシャフハウゼンまで広がる。ジュラ山脈はスイスの北西に伸び、フランスとの国境を形成している。

>>スイスの時計産業を知る6つの重要なポイント

連邦内務省文化局によると、ジュラの山村サント・クロワ外部リンクのオートマタ(自動人形)とオルゴール製造も登録申請の対象だ。

時計製造の職人、企業、学校、美術館、協会がフランス・スイス国境地域でそれぞれ技術を継承している。伝統的な手作業によるものから革新的な技術まで様々だ。

文化局は、時計作りの町で知られるラ・ショー・ド・フォンとル・ロックルの時計産業都市計画が2009年、世界遺産に登録された外部リンクことに言及。「今回の登録申請にとって大きな利点だ」と期待を込める。

ラ・ショー・ド・フォンの国際時計博物館外部リンクも登録申請に含まれている。

大聖堂の工房

スイスはこのほかにも他国と共同で「欧州の大聖堂の工房における職人技術と慣行」を無形文化遺産に登録申請している。フランスが後援し、ドイツ、オーストリア、ノルウェー、スイスがかかわっている。

2003年にユネスコ総会で採択、06年に発効された無形文化遺産保護条約外部リンクは、伝統的舞踊や工芸技術、祭礼などの無形文化遺産を保護し、各国が協力して次世代に伝えていくことを目的とするもの。スイスでは2016年にヴヴェイのワイン醸造フェスティバル、翌17年にはバーゼルのファスナハト(カーニバル)がそれぞれ無形文化遺産に登録された。

おすすめの記事

おすすめの記事

ヴヴェイの「フェット・デ・ヴィニュロン(ワイン生産者の祭り)」がユネスコ文化遺産に

このコンテンツが公開されたのは、 レマン湖北岸に位置するヴヴェイでは、中世から伝わるワイン造りの歴史と伝統があり、25年ごとに葡萄の収穫を祝う祭りを行う。次回の「フェット・デ・ヴィニュロン」は、2019年夏に開催される。 この町を囲む丘陵の「ラヴォー地区…

もっと読む ヴヴェイの「フェット・デ・ヴィニュロン(ワイン生産者の祭り)」がユネスコ文化遺産に

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部