英国のシンガーソングライター、エルトン・ジョン(72)が29日、スイスで開催中のモントルー・ジャズフェスティバルに出演。最初で最後となる同フェスティバルでのライブで、エネルギッシュなパフォーマンスを披露。「寛容と愛」のメッセージで締めくくった。
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熱波に見舞われたこの日、エルトン・ジョンは詰めかけた1万5千人のファンに「長年、ここで演奏したいと思っていた。フェスティバルはDVDとテレビでチェックしていた。ここで演奏するなんて夢にも思っていなかったが、とても光栄だ」と語った。
5度のグラミー賞に輝いたエルトン・ジョンは、フェスティバルのメイン会場から3キロ北にあるソーサ・スタジアムで、フェスティバル初の野外パフォーマンスを行った。ソーサ・スタジアムはレマン湖を見下ろす場所にある。
28日に開幕した第53回モントルー・ジャズフェスティバルは7月13日まで開催。オープニングアクトはスティングが務めた。このほかジャネット・ジャクソン、チック・コリア、レディオヘッドのフロントマン、トム・ヨークら豪華な顔ぶれがそろう。
「うんざり」
エルトン・ジョンは28日、ロシアのプーチン大統領が英フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューで、自由主義的な価値観は西側諸国の多くの人々が拒絶していて「時代遅れ」だとする見解を述べたことに対し、「非常に憤りを感じた」と語った。
同性愛者であるエルトン・ジョンは、プーチン大統領がこのインタビューで性的マイノリティLGBTの人たちの幸せを願っていると語ったことについても「偽善だ」と切り捨てた。ロシアは、エルトン・ジョンの自伝映画「ロケットマン」の中で、同性愛のシーンをカットしたと報じられている。
エルトン・ジョンはファンに「憎しみ、人種差別、ホモフォビア(同性愛嫌悪)にはほとほとうんざりしている」と語り「信心深くて神に近いと言いながら、実際は全然そうではない人たちにも辟易している。私たちはお互いを尊重するべきだ。たとえ考え方が違っても、相手の存在を受け入れなければだめだ」と呼び掛けた。
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