ブラジルビーフ輸入禁止、影響は小
EUとブラジルの間では、数カ月前からトレーサビリティ ( 出所や販売先など、生産流通の過程を追跡すること ) や衛生管理の欠如について議論が続いていた。
この議論の背景にあるのは、イギリスやアイルランドの口蹄疫に対する不安だ。ブラジルでは3地域で口蹄疫が発生している。
値上がりはなし
牛肉関連業者組織「プロヴィアンデ ( Proviande ) 」のユルク・シュレッティ会長は、
「この輸入禁止措置がスイスの食肉販売業者に与える影響はほとんどない」
と予測する。スイスで販売されている牛肉のうち、ブラジル産は5%ほどにしかならない。
また、輸入業者もこの対策に備えており、ほかの南北アメリカ諸国からの輸入でカバーしている。そのため、スイスで牛肉の価格が急騰する心配はないということだ。
ただ、ブラジル牛の腸を使うソーセージ「セルヴェラ ( Cervelat ) 」の生産に対 しては輸入禁止の影響が心配される。セルヴェラはスイスで大人気の、サッカー観戦などでもよく好まれて食べられるソーセージだ。EURO2008には大量消費が予想される。そんなセルヴェラを救うため、現在、「タスクフォース・セルヴェラ」が計画されている。
2007年にスイス人が消費した牛肉は、1人当たり平均11キログラムになる。
swissinfo、外電
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