
医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査

大手金融機関UBSが12日発表した調査「心配事バロメーター」によると、依然として医療費と健康保険料の高騰が最大の懸念事項だったことが分かった。環境と年金も懸念事項にあがっている。

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医療政策は今年48%で、昨年から8ポイント上昇。基礎医療保険料の引き上げが関係しているという。調査は2250人を対象に行われた。
また約32%が気候を懸念事項に挙げたが、近年より低い数値となった。日本の国民年金に当たる老齢・遺族年金は29%だった。
家賃上昇を懸念
家賃上昇もスイス人の関心を高めている。住宅価格は今年の調査で数値が最も跳ね上がったトピックで、上昇率は25%に達した。2010年代に1番懸念されていた失業については、5%にとどまった。
移民問題も懸念事項として上位に上がってきている。難民などの問題は特に顕著だ。
スイスは「防衛意識が強すぎる」
地政学的な動きも心配の種で、51%が国際情勢に不安を感じていると答えた。しかし、大多数はスイスがそれに適応できると考えている。また、76%は、スイスは防衛意識が強すぎ、他国に対してもっと攻撃的な戦略を取るべきだと考えている。
調査では、スイス人が身の回りのことに満足している傾向が出た。生活全般の満足度を10点満点中8点と答えたのはほぼ半数に上り、51%が自身の家計状況は「良い」と答えた。
英語からの翻訳:宇田薫

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