モンテローザやマッターホルンなど4000m級の名峰が広がるゴルナーグラート鉄道
© Keystone / Christian Beutler
スイスの観光スポットにある登山鉄道やロープウェイでは、運賃が上昇し続けている。過去8年間の値上げ率は最大で3割だ。スイス独語圏の日刊紙ターゲスアンツァイガー日曜版が報じた。
このコンテンツが公開されたのは、
同紙によると外部リンク、スイスの山岳交通事業者21社のうち、ルツェルン湖の南に位置するシュタンザーホルンの交通事業者をのぞく全社が、2015年以降に運賃の引き上げを行った。
過去8年間で運賃の値上げ率が最も高かったのは、マッターホルンなど4千メートル級の名峰と氷河が広がるゴルナーグラート展望台の31%で、次に東スイスで絶景パノラマが楽しめるゼンティス山(29%)と、世界遺産のベルニナ線の駅からわずか10分で到着できるディアヴォレッツァ展望台(29%)が続いた。
同紙によると、運賃改定が行われた理由の一つは、スイスハーフフェアカードや、トラベルパス(GA)の普及にある。カード・パス購入者は、スイスの主な鉄道、バス、湖船や主要都市の市内交通を割引価格もしくは無料で利用できる。
アッペンツェル地方で人気の観光地、ホーアーカステンで回転展望台レストランとケーブルカーを運営するマルティン・エブネター氏は同紙に対し「12年前は旅行者の45%がハーフフェアカードかトラベルパスのどちらかを持っていた。今年は70%だ」と明かし、過去8年間で21%も運賃の引き上げを行ったのは、必要に迫られてのことだったと説明した。
一方、ツェルマット山岳交通の広報担当マーク・ラーガー氏は「毎年施設が新しくなったり、新しいエリアがオープンしたりしていている。10年前、20年前と現在を直接比較することはできない」と話し、運賃の値上げは旅行者に提供できるサービスのアップグレードに応じたものだと説明した。
英語からの翻訳:大野瑠衣子
おすすめの記事
バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
このコンテンツが公開されたのは、
5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。
もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
おすすめの記事
ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
このコンテンツが公開されたのは、
第78回ロカルノ国際映画祭で、香港出身の俳優ジャッキー・チェンさん(71)に生涯功労賞である「名誉豹賞」が贈られることが決まった。
もっと読む ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
おすすめの記事
グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
このコンテンツが公開されたのは、
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
もっと読む グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
おすすめの記事
スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
このコンテンツが公開されたのは、
日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。
もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
おすすめの記事
フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、21日死去したローマ教皇フランシスコに哀悼の意を表した。
もっと読む フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
おすすめの記事
WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。
もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
おすすめの記事
スイス外相、日本と中国を訪問
このコンテンツが公開されたのは、
イグナツィオ・カシス外相は日本と中国を公式訪問する。
もっと読む スイス外相、日本と中国を訪問
おすすめの記事
TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
このコンテンツが公開されたのは、
米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。
もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
おすすめの記事
ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス小売大手のミグロ(Migros)は14日、アッペンツェル・アウサーローデン準州ヘリザウにある1店舗を年中無休化すると発表した。
もっと読む ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ
おすすめの記事
ハイジのスイス館、150万人以上の来館者見込む 大阪・関西万博
このコンテンツが公開されたのは、
2025年大阪・関西万博のスイス館が、13日の開幕日に開館した。没入感のある展示空間でスイスの多様・卓越性を紹介し、150万人以上の来館者を見込む。
もっと読む ハイジのスイス館、150万人以上の来館者見込む 大阪・関西万博
続きを読む
おすすめの記事
「愛の不時着」スイスロケ地、観光バスの乗り入れ規制
このコンテンツが公開されたのは、
韓国恋愛ドラマの名シーンが生まれたロケ地として脚光を浴びたスイス・イゼルトヴァルトが、大型観光バスの乗り入れを規制を実施する。
もっと読む 「愛の不時着」スイスロケ地、観光バスの乗り入れ規制
おすすめの記事
静寂のオアシスに押し寄せる「愛の不時着」ファン
このコンテンツが公開されたのは、
アジア諸国を中心に一大ブームとなった韓国ドラマ「愛の不時着」のファンが、スイスのロケ地に押し寄せている。ただ静けさを売りに観光客を魅了してきたイゼルトヴァルトでは、思いがけないブームに戸惑いの声も上がっている。
もっと読む 静寂のオアシスに押し寄せる「愛の不時着」ファン
おすすめの記事
スイスハイキング、山の事故には要注意
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのアッペンツェル・アルプスにあるアルプシュタイン山群で今年、ハイキング中の死亡事故が多発している。
もっと読む スイスハイキング、山の事故には要注意
おすすめの記事
アッペンツェル、新観光戦略で脱マスツーリズムへ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス北東部のアッペンツェル・インナーローデン準州は観光地としてとても人気がある。ただ、観光客の増加に伴う弊害も顕在化し、関係者から改善を求める声が上がっている。
もっと読む アッペンツェル、新観光戦略で脱マスツーリズムへ
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。