新型コロナウイルスの流行下、周りの大人たちがマスクを着用すると子供の心身発達に支障をきたす可能性があると懸念されている。だがそれを否定する研究結果がスイスで発表された
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ローザンヌ大学病院(CHUV)の研究で、子供は大人の顔がマスクで隠れていても感情を認識することができることが分かった。
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スイスでは学校や幼稚園の教諭にマスク着用が義務付けられているが、子供の発達や感情的な認識に支障をきたすとの懸念を引き起こしている。だがCHUVが16日発表した研究外部リンクは、子供たちはマスクで顔が隠れていても怒りや喜び、悲しみの感情を認識することができることを示した。
研究では、発達上の問題のない3~6歳の子供276人に、マスク有り・無しで色々な感情を表現した俳優の写真を見せた。その結果、子供は3分の2の割合で感情を正確に特定することができた。マスクを着けた顔の感情を認識するのはマスク無しよりも難しかったが、差は小さかった。
研究を主導した小児科医のミリアム・ビックル・グラーツ氏は、「この結果は子供たちが過小評価されるべきではない適応能力を持っていることを示した」と述べた。
研究は「未就学児の感情認識におけるフェイスマスクの役割」外部リンクという題で米医師会誌JAMA小児科に掲載された。
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