スイスのチーズ「テット・ド・モワンヌ(修道士の頭)」は専用の器具で花びら状に削って食べる
© Keystone / Christian Beutler
スイス北西部ジュラ地方の伝統的なチーズ「テット・ド・モワンヌ(修道士の頭)」は昨年、過去最高の売上高を記録した。業界は花びら状に削って食べる「楽しさ」が売上げ増の背景にあるとみている。
このコンテンツが公開されたのは、
チーズ生産者団体「フロマルテ」が10日発表した。テット・ド・モワンヌは2022年、フラン高やウクライナ戦争といった逆風のなか全世界で前年より3.7%多い3300トンを売り上げた。3分の2は輸出され、主な輸出先はドイツとフランスだった。
フロマルテのジャック・ギガクス会長は、マーケティング戦略が成功したと説明した。テット・ド・モワンヌはドイツでもかなり日常生活に浸透したという。
また伝統的に「ジロール」と呼ばれる特別な道具で薄い花びら状に削り取るこのチーズの「遊び心と楽しい側面」も寄与したと述べた。円筒形をしたこのチーズは、数世紀前にジュラ山麓のベレルイ修道院で生産が始まった。
ギガクス氏は「どちらかというとお祝いの品だ。暗い環境にあっても、たまにはこの『修道士の頭』を買って祝いたくなるようだ」と話した。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
おすすめの記事
スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦内閣は6日、クレディ・スイス危機を踏まえた金融規制改革の最終案を発表した。自己資本規制を強化し、金融監督局の権限も強化する。
もっと読む スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
おすすめの記事
スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
このコンテンツが公開されたのは、
パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの「戦争犯罪」に関して、スイスの元外交官55人がスイス外相に共同書簡を送り、スイスの「沈黙と消極性」を非難した。政府に対して直ちに措置を講じるよう求めた。
もっと読む スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
おすすめの記事
スイスで放射能測定の合同演習
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは2~6日、国際チームがヘリコプターで空中の放射能測定を行っている。緊急時に広い範囲の放射能を迅速にチェックする予行演習だ。
もっと読む スイスで放射能測定の合同演習
おすすめの記事
自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
このコンテンツが公開されたのは、
自殺カプセル「サルコ」を運営する自殺ほう助団体「ラストリゾート」共同設立者のフロリアン・ウィレ氏(47)が、先月5日にドイツで死去していたことが分かった。
もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
おすすめの記事
スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。
もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
おすすめの記事
クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦最高裁判所は23日、スイス政府の「誤った情報」によりクレディ・スイス株で損失を被ったとして損害賠償を求めた夫婦の訴えを棄却した。
もっと読む クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
おすすめの記事
移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
このコンテンツが公開されたのは、
東日本大震災の被災者を勇気づけようと建設された移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」がこの秋、親元のスイスに初めて登場する。
もっと読む 移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
おすすめの記事
スイス、メートル法準拠から150年
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは150年前にメートル条約に調印し、メートルやキログラムを導入した。それまでスイスの測定単位は地域や使途によって大きく異なっていた。
もっと読む スイス、メートル法準拠から150年
おすすめの記事
中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察
このコンテンツが公開されたのは、
ベルン州警察は19日、大規模な人身取引事件を摘発したとい発表した。容疑者は中国籍の5人で、146人の中国人女性をスイスに誘い出し、性労働に就かせていた。
もっと読む 中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察
おすすめの記事
まるで曲芸師 ダムの絶壁を歩くアイベックスたち
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ヴァレー州エヴィオナにあるダムでは今月中旬、約60頭のアイベックスが高さ50メートルの絶壁を伝い歩く姿が観察された。毎年この時期に天然塩を探し求める姿は、スリル満点の曲芸さながらだ。
もっと読む まるで曲芸師 ダムの絶壁を歩くアイベックスたち
続きを読む
おすすめの記事
音楽でチーズの味が変わる?ドイツ研究者「こんなに話題になるとは」
このコンテンツが公開されたのは、
ドイツ出身の音楽・メディア研究者ミヒャエル・ハレンベルクさんがスイスにやってきたのは、とある研究のため。それは「チーズに異なる音楽を聞かせて熟成させたら味に違いが出るのか」というもの。その驚くべき結果は、世界中のメディアに取り上げられた。本人は「こんなに話題になるとは予想もしなかった」と驚く。
もっと読む 音楽でチーズの味が変わる?ドイツ研究者「こんなに話題になるとは」
おすすめの記事
スイスの実験室で生まれた「究極のチーズフォンデュ」
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの科学者たちが英知を結集してチーズフォンデュの材料と食感の関係を解き明かした。モノの姿かたちがどう変わるか、どう流れるかを研究する「レオロジー(流動学)」を応用した。
もっと読む スイスの実験室で生まれた「究極のチーズフォンデュ」
おすすめの記事
カシューナッツで作る新世代のスイスチーズ
このコンテンツが公開されたのは、
ヨーグルトやチーズ、更にはフォンデュまでナッツで作るスイス企業がある。植物由来の代替乳製品は、環境に優しくヘルシーな食生活の定番になれるのか?
もっと読む カシューナッツで作る新世代のスイスチーズ
おすすめの記事
日本酒に合わせたいスイスチーズ 専門店で選んでみよう
このコンテンツが公開されたのは、
エメンタール、グリュイエール、ラクレット。スイスチーズと合わせるならワインを、と思われるかもしれないが、たまには趣向を変えて、日本酒で楽しんではどうだろうか。スイス人をも唸らすチーズの日本人スペシャリストに、専門店でのチーズの選び方を聞いた。
もっと読む 日本酒に合わせたいスイスチーズ 専門店で選んでみよう
おすすめの記事
フォンデュ世界一を巡る熱い戦い
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ヴォー州で15~17日、第3回フォンデュ世界選手権が開催された。1万人の観客が見守る中、120人のプロ・アマ料理人が自慢の一鍋を競い合った。
もっと読む フォンデュ世界一を巡る熱い戦い
おすすめの記事
安すぎる牛乳価格 瀕死のスイス酪農家
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの酪農家は他の欧州諸国と同様、安すぎる乳価によって収入が減り、生産を続けるかどうかの瀬戸際に来ている。
もっと読む 安すぎる牛乳価格 瀕死のスイス酪農家
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。