スイス北西部ジュラ地方の伝統的なチーズ「テット・ド・モワンヌ(修道士の頭)」は昨年、過去最高の売上高を記録した。業界は花びら状に削って食べる「楽しさ」が売上げ増の背景にあるとみている。
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チーズ生産者団体「フロマルテ」が10日発表した。テット・ド・モワンヌは2022年、フラン高やウクライナ戦争といった逆風のなか全世界で前年より3.7%多い3300トンを売り上げた。3分の2は輸出され、主な輸出先はドイツとフランスだった。
フロマルテのジャック・ギガクス会長は、マーケティング戦略が成功したと説明した。テット・ド・モワンヌはドイツでもかなり日常生活に浸透したという。
また伝統的に「ジロール」と呼ばれる特別な道具で薄い花びら状に削り取るこのチーズの「遊び心と楽しい側面」も寄与したと述べた。円筒形をしたこのチーズは、数世紀前にジュラ山麓のベレルイ修道院で生産が始まった。
ギガクス氏は「どちらかというとお祝いの品だ。暗い環境にあっても、たまにはこの『修道士の頭』を買って祝いたくなるようだ」と話した。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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