The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイス山型チョコ「トブラローネ」、マッターホルンのイラスト廃止へ

トブラローネのパッケージ
新しいパッケージにはマッターホルンのイラストに代わり、「モダンな山のロゴ」が掲載される。マッターホルンのイラスト内に隠された「クマ」は引き続き採用される Keystone / Martin Ruetschi

スイスの山型チョコレート菓子「トブラローネ」のパッケージから、マッターホルンのイラストが廃止されることになった。生産拠点の一部国外移転に伴った決定で、同ブランドを所有する米食品・飲料大手モンデリーズ・インターナショナルが3日、発表した。

広報の発表によると、スイス製の表記基準を定めた「スイスネス法」に基づき、スロバキア産の製品には「Made in Switzerland」の文字も記載されなくなる。新しいパッケージにはマッターホルンのイラストに代わり、「モダンな山のロゴ」が掲載されるという。マッターホルンのイラスト内に隠された「クマ」は引き続き採用される。

新パッケージにはトブラローネの創業者のサインも入る。ただ、すべてのトブラローネ製品のパッケージが変更されるのか、スロバキア産のみとなるのかについては明言していない。

2017年施行のスイスネス法は、スイス製と表記するための基準を厳しく定めている。スイスブランドの悪用を防止し、スイスに製造拠点を置く企業の優位性を長期にわたり保証することを目的としている。

スロバキアの首都ブラチスラバでの製造は、10~12月に開始する予定。これまでトブラローネのすべての生産を担ってきたベルンの生産ラインは継続する。

トブラローネは、テオドール・トブラーとエミール・バウマンが考案。1908年から生産されている。名前は、共同発明者の名前「トブラー」と、イタリア語でハチミツとアーモンドのヌガー(ソフトキャンディの一種)を意味する「トローネ」を組み合わせた。スイスの名峰マッターホルンは1970年にパッケージに登場した。

英語からの翻訳:大野瑠衣子

おすすめの記事
雪の降る中、キャンディ・チョコレートを売る3人の少女の絵

おすすめの記事

スイスに「チョコレート革命」を起こしたパイオニアたち

このコンテンツが公開されたのは、 スイスは世界でも有数のチョコレート生産国だ。カカオも育たない国がどうやってその地位を築いたのか。スイスチョコレート発展の歴史は、数々の技術革新や移民の活躍、そして偶然や人の縁の上に成り立っている。

もっと読む スイスに「チョコレート革命」を起こしたパイオニアたち

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

詐欺を警告するPC画面

おすすめの記事

スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決

このコンテンツが公開されたのは、 スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。

もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
オリーブの木

おすすめの記事

温暖化でスイスがオリーブの名産地に?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。

もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
山肌に描かれた巨大な絵

おすすめの記事

アルプスに新しい巨大地上絵が登場

このコンテンツが公開されたのは、 世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。

もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部