多くの地域放送局は、スイス通信の配信するニュースに頼っている
Keystone
スイス連邦政府は、スイス通信(Keystone-SDA)への財政支援を通し、地方放送局の報道を支える。
このコンテンツが公開されたのは、
2018/08/30 10:00
政府は29日、ラジオ・テレビ法の改正案を承認。公共放送の受信料収入から最大200万フラン(約2億2千万円)を一定の条件下でスイス通信に拠出することができる。
連邦内閣は、これによって地方放送局が「引き続き、報道活動のために幅広い情報を得ることができ、またそれを合理的な価格で取得できる」と述べた。
スイス通信は今年初め、人員削減に反対するストライキを起こし、そのリストラ策が案じられていた。
政府はまた、スイス公共放送協会(SRG SSR)の放送免許を2019~22年に更新した。スイスインフォも公共放送協会の一部だ。
免許更新は、受信料廃止を問う今年3月4日の国民投票「ノー・ビラグ」の議論を通して浮上した新しい条件と密接に結びついている。
≫2018年3月4日の国民投票 受信料廃止案「ノー・ビラグ」を否決
公共放送協会は今後、受信料収入の2分の1が報道部門に当てられることを約束しなければならない。若者向けの放送も増やす必要がある。
エンターテイメント番組に関しても新ルールが定められた。公共放送協会が創造性と技術革新の面でリスクを取り、独自のコンテンツを放送することによって、民間放送事業者と違いをより明確に出さなければならない。
ラジオ・テレビ法の改正で、公共放送協会は聴覚障害者の支援措置を強化し、字幕つきの番組数を少なくとも全体の3分の2に引き上げることも求められている。
おすすめの記事
ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
このコンテンツが公開されたのは、
2025/05/02
メーデーの1日、ジュネーブで国連欧州本部職員500人近くが国連の緊縮財政に反対する異例のデモ活動を実施した。
もっと読む ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
おすすめの記事
バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/30
5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。
もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
おすすめの記事
ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/29
第78回ロカルノ国際映画祭で、香港出身の俳優ジャッキー・チェンさん(71)に生涯功労賞である「名誉豹賞」が贈られることが決まった。
もっと読む ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
おすすめの記事
グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/23
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
もっと読む グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
おすすめの記事
スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/22
日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。
もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
おすすめの記事
フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/22
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、21日死去したローマ教皇フランシスコに哀悼の意を表した。
もっと読む フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
おすすめの記事
WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/22
世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。
もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
おすすめの記事
スイス外相、日本と中国を訪問
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/22
イグナツィオ・カシス外相は日本と中国を公式訪問する。
もっと読む スイス外相、日本と中国を訪問
おすすめの記事
TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/17
米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。
もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
おすすめの記事
ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ
このコンテンツが公開されたのは、
2025/04/16
スイス小売大手のミグロ(Migros)は14日、アッペンツェル・アウサーローデン準州ヘリザウにある1店舗を年中無休化すると発表した。
もっと読む ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ
続きを読む
次
前
おすすめの記事
スイスのメディア改革新戦略とは
このコンテンツが公開されたのは、
2018/08/27
「フェイクニュース」から読者離れ、広告収入減まで、メディア業界は多くの試練にさらされている。そんな中登場した「メディア改革新戦略(Initiative for Media Innovation、略称IMI)」は、デジタル時代に報道各社が活躍できる新しい方法を見いだそうとしている。
もっと読む スイスのメディア改革新戦略とは
おすすめの記事
新聞が消滅したら、その先は?
このコンテンツが公開されたのは、
2018/03/18
スイス・メディア業界の絶望的な未来を描いた記録映画が上映されている。インターネットが普及して、至るところで無料のニュースが手に入るようになり、見極めがつかなくなった情報メディアの未来図を見つめる作品だ。メディアはそれでも、「民主主義における第四の権力」という役割を果たし続けられるのか。
もっと読む 新聞が消滅したら、その先は?
おすすめの記事
各国の公共メディア その現状は?
このコンテンツが公開されたのは、
2017/03/27
デジタル時代における公共放送の役割について議論している国はスイスだけに限らない。スイスインフォの記者が生活し働いたことのある国々における、公共メディアの現状を見てみた。
スイス
公共メディア: スイス放送協会(SRG SSR)は国内の4つの公用言語地域で17のラジオ局と七つのテレビ局を運営。スイスインフォ(旧スイス国際放送)は同協会の国際部門で、10カ国語に対応。
歴史: SRG SSRは1931年、地域ラジオ局を一つに統括する目的で設立された。スイスのフランス語圏で開始後、すぐにドイツ語圏、イタリア語圏のラジオ局が加わった。ロマンス語のラジオ局は、ロマンス語が四つ目の公用語として公式認定された後、38年に加わった。
もっと読む 各国の公共メディア その現状は?
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。