出会いサイト上の偽プロフィール問題を報じたスイス公共放送(SRF)には、被害を受けたとみられる視聴者からの報告が寄せられた
Keystone
スイスで運営される出会いサイトで、偽プロフィールを使って顧客を誘引しているケースがある。スイス連邦経済省経済管轄局(SECO)はこれを「不公正」な商取引と警告するが、具体的な被害が届け出られるまでは身動きが取れない。
このコンテンツが公開されたのは、
2018/06/05 13:00
ドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)外部リンク は、「ザ・カジュアル・ラウンジ外部リンク 」や「ルストラーダー外部リンク 」など複数の 出会いサイトに掲載されたプロフィールに虚偽情報があると報じた。 放送後、SRFにはこれらのチャット・ロボットの偽プロフィールの被害に遭っていたことに番組を見て気付いたという視聴者からの報告が寄せられた。
ウェブサイトの中には、プロフィールに虚偽のデータを記入することを利用規約で認めているものもある。
SRFの番組に対し、SECOはこうした偽プロフィールを使用して顧客を呼び込むことは不公正な商取引であり、サイト運営者が利用規約でそれを取り締まらないのは十分ではないと述べた。
SECOによると、こうしたケースでは顧客は料金の対価となるサービスを受けておらず、サイト運営者との契約は無効になる可能性もある。
合法性の有無は裁判所で争う必要がある。また顧客からSECOに苦情が寄せられていない以上、サイト運営者に行政措置を与えることができない。
該当するウェブサイトの運営者は、SRFの取材に答えなかった。
おすすめの記事
スイスで記録的暑さ 政府が警告
このコンテンツが公開されたのは、
2025/08/13
スイスで全国的に気温が上昇し、猛暑への警戒が強まっている。11日にはスイス西部と南部ティチーノ州の一部地域に対し、熱中症など健康被害を受けるリスクが大きい「危険度3」の警報が発令された。
もっと読む スイスで記録的暑さ 政府が警告
おすすめの記事
知日スイス人作家のアドルフ・ムシュクさん、欧州政治文化賞を受賞
このコンテンツが公開されたのは、
2025/08/11
ハンス・リンギエ財団は9日チューリヒ在住の作家アドルフ・ムシュグさん(91)に欧州政治文化賞と賞金5万ユーロ(約860万円)を授与した。同賞がスイス人に授与されるのは初めて。
もっと読む 知日スイス人作家のアドルフ・ムシュクさん、欧州政治文化賞を受賞
おすすめの記事
スイス政府、相互関税で米国との協議継続を表明
このコンテンツが公開されたのは、
2025/08/05
米国がスイスに課す39%の「相互関税」をめぐり、スイス政府は4日、米国との協議を続け「より魅力的な提案をする」と表明した。
もっと読む スイス政府、相互関税で米国との協議継続を表明
おすすめの記事
トランプ政権、スイスに39%の相互関税を発表
このコンテンツが公開されたのは、
2025/08/01
米国はスイスに課す相互関税率を39%と発表。スイス政府は「大変遺憾に思う」と表明した。
もっと読む トランプ政権、スイスに39%の相互関税を発表
おすすめの記事
スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
2025/07/30
スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。
もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
おすすめの記事
温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
このコンテンツが公開されたのは、
2025/07/23
スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。
もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
おすすめの記事
アルプスに新しい巨大地上絵が登場
このコンテンツが公開されたのは、
2025/07/22
世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。
もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
おすすめの記事
スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
このコンテンツが公開されたのは、
2025/07/16
スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。
もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
おすすめの記事
欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
このコンテンツが公開されたのは、
2025/07/10
欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。
もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
おすすめの記事
スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
このコンテンツが公開されたのは、
2025/07/02
抗生物質の開発に特化するスイスの新興バイオ企業ビオヴェルシス(BioVersys)は2日、日本の塩野義製薬と共同研究・独占ライセンス契約を結んだと発表した。
もっと読む スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
続きを読む
次
前
おすすめの記事
ネットでパートナーを見つけよう!
このコンテンツが公開されたのは、
2006/03/20
スイスで最も人気のあるお見合いサイトにはスイスフラート、フレンズスカウト24、ミーティックやマッチ.コムなどがあり、それぞれ26万人ほどの登録者がいるという。 スイスの人口約740万人のうち、18歳以上のデートをする年…
もっと読む ネットでパートナーを見つけよう!
おすすめの記事
ネット上の発言 取り締まりが難しいスイスの法的事情
このコンテンツが公開されたのは、
2017/11/21
「意見の自由」と「差別発言」のボーダーラインは、インターネットが広く普及する前から既に定義が難しい問題だった。そしてソーシャルメディアで瞬く間に交わされるコミュニケーションが、この問題を地雷原に変えてしまった。スイスで実際にあったケースがそれをよく表している。
もっと読む ネット上の発言 取り締まりが難しいスイスの法的事情
おすすめの記事
まるでポルノ?政府のHIV予防キャンペーンで物議
このコンテンツが公開されたのは、
2014/05/28
満足げな様子で抱き合う、裸の男女や同性愛者たち。連邦内務省保健局は5月初め、HIV感染など性病の予防、根絶を目指す啓発活動の最新版として、キャンペーン「LOVE LIFE 〜No Regrets」を発表した。そのポルノのような衝撃的な広告ビジュアルはたちまち世間の話題となり、大きな議論を呼んでいる。
もっと読む まるでポルノ?政府のHIV予防キャンペーンで物議
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。