スイス政府の3段階のロックダウン解除は、一部から批判が挙がっている
Keystone
スイスのギー・パルムラン連邦経済相は、新型コロナウイルスで打撃を受けた経済が早期に通常に戻るよう政府は望んでいるとし、政府の企業向け救済措置がロックダウン(都市封鎖)解除で再開した企業の「怠惰」につながってはならないと語った。
このコンテンツが公開されたのは、
パルムラン氏はフランス語圏の日曜紙ル・マタン・ディマンシュに「隔離が終わった、または営業を再開したセクター・産業は、早急に操業短縮手当てやその他の政府の経済支援に頼らない状況に持っていく必要がある」と語った。
16日に発表された政府の3段階のロックダウン解除計画に対し、一部では批判が挙がる。チューリッヒ州参事のカルメン・ヴァルカー・シュペー氏はドイツ語圏の日曜紙NZZ・アム・ゾンタークに対し、なぜ美容院・床屋は27日に再開できるのに、書店はできないのかと批判。スーパーマーケットは日用品以外のエリアも再開されるのに、専門店は閉鎖されたままなのも理解しがたいと語った。
>>スイスの3段階ロックダウン緩和とは?
レストランやバーの再開の日程は未定だが、シュペー氏はレストランをなるべく早く再開させるべきだと語った。国民議会のレオ・ミュラー議員も日曜紙ゾンタークス・ツァイトゥングに、レストランは部分的にでも、第2段階の5月11日に再開させるのが望ましいと語った。
一方、パルメラン氏はル・マタン・ディマンシュに「レストランが数週間以内に再開する可能性は否定しない」と発言。「ただし状況次第だ」と語った。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
同紙はパルムラン氏の髪が伸びていることを本人に質問。パルムラン氏は「妻は我慢がならないようだが、それももうすぐ解決しそうだ」と返答。馴染みの美容師が27日以降の予約を促すテキストメッセージを送ってきたと明かした。
なぜ美容院の再開に私たちはそれほどこだわるのか。同紙は、関連の著書があるフランスの社会学者ミシェル・メッス氏へもインタビューした。メッス氏は、人は監禁状態にあっても、特にソーシャルメディアで他人に画像を見せたいと考えるため、美容院や床屋は多くの人にとって基本的なニーズと言える、と説明した。
おすすめの記事
スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。
もっと読む スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
おすすめの記事
ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
このコンテンツが公開されたのは、
メーデーの1日、ジュネーブで国連欧州本部職員500人近くが国連の緊縮財政に反対する異例のデモ活動を実施した。
もっと読む ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
おすすめの記事
バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
このコンテンツが公開されたのは、
5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。
もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
おすすめの記事
ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
このコンテンツが公開されたのは、
第78回ロカルノ国際映画祭で、香港出身の俳優ジャッキー・チェンさん(71)に生涯功労賞である「名誉豹賞」が贈られることが決まった。
もっと読む ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
おすすめの記事
グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
このコンテンツが公開されたのは、
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
もっと読む グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
おすすめの記事
スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
このコンテンツが公開されたのは、
日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。
もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
おすすめの記事
フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、21日死去したローマ教皇フランシスコに哀悼の意を表した。
もっと読む フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
おすすめの記事
WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。
もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
おすすめの記事
スイス外相、日本と中国を訪問
このコンテンツが公開されたのは、
イグナツィオ・カシス外相は日本と中国を公式訪問する。
もっと読む スイス外相、日本と中国を訪問
おすすめの記事
TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
このコンテンツが公開されたのは、
米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。
もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
続きを読む
おすすめの記事
ロックダウン解除したらスイスはマスク不足になるのか?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは27日からロックダウン(都市封鎖)の段階的緩和が始まる。連邦政府はマスク確保に最善を尽くしていると語る。一方で健康な国民のマスク着用が国から推奨されているわけではない。マスクに対するスイス政府の対応が注目されている。
もっと読む ロックダウン解除したらスイスはマスク不足になるのか?
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
おすすめの記事
スイス航空、今夏は大幅減便の見通し
このコンテンツが公開されたのは、
スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)の今夏のフライトスケジュールは、新型コロナウイルスの影響で通常の20%程度にとどまる見通しだと、取締役の1人が語った。
もっと読む スイス航空、今夏は大幅減便の見通し
オピニオン
おすすめの記事
新型コロナ 世界中で人工呼吸器が不足、解決策は
このコンテンツが公開されたのは、
連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の研究者トービヨーン・ネットランド氏は、人工呼吸器の生産供給に国際的なアプローチを取るべきだと提唱する。そのために見直すべき6つの分野とは?
もっと読む 新型コロナ 世界中で人工呼吸器が不足、解決策は
おすすめの記事
スイス、3段階でロックダウン解除 まずは生活密着サービス
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は16日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を防ぐための行動制限を解除する出口戦略を発表した。通常通りスイス観光を楽しめるようになるのは、夏以降になりそうだ。
もっと読む スイス、3段階でロックダウン解除 まずは生活密着サービス
おすすめの記事
今年の収穫どうする? コロナ危機で頭を抱えるスイス農家
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で働き方が制限されるなか、スイスの農家も大きな頭痛の種を抱えている。収穫を担う外国からの季節労働者の確保が難しくなっているからだ。
もっと読む 今年の収穫どうする? コロナ危機で頭を抱えるスイス農家
おすすめの記事
コロナ危機で問われる国連システムの真価
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウィルス(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)によって、国際連合(国連)システムの限界が試されている、とスイス・ジュネーブや米ニューヨークを拠点とする専門家は指摘する。財政難の問題や米中の非難合戦もある中で、国連の真価が問われている。
もっと読む コロナ危機で問われる国連システムの真価
おすすめの記事
スペイン風邪の亡霊と新型コロナウイルス
このコンテンツが公開されたのは、
スペイン風邪は人類史上最も深刻な危機の一つだった。新型コロナウイルスと比較するのは難しいが、スイスではいくつかの共通点がみられる。
もっと読む スペイン風邪の亡霊と新型コロナウイルス
おすすめの記事
スイス政府が新たな倒産防止策 新型コロナ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は16日、新型コロナウイルスにより財政難に陥った企業の救済策を発表した。破産申請の先延ばしや、中小企業には最低3カ月の支払い猶予を設ける。
もっと読む スイス政府が新たな倒産防止策 新型コロナ
おすすめの記事
買い物ツーリズムに罰金1万円 スイス
このコンテンツが公開されたのは、
連邦政府は16日、買い物だけを理由にスイスの国境を越える「ショッピングツーリズム」に罰金100フラン(約1万1千円)を科すと発表した。新型コロナウイルスで国境制限が続く中、物価が安い隣国に買い物に出かける人たちが後を絶たないためだ。
もっと読む 買い物ツーリズムに罰金1万円 スイス
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。