The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

在中国スイス人、スイス政府の新型肺炎対応に抗議

coronavirus
スイス当局に登録されている在中国スイス人は約3500人 Keystone / Alex Plavevski

中国に住むスイス人約50人が連名でスイス政府に書簡を送り、新型コロナウイルスの対応で置き去りにされていると訴えた。

連邦内閣宛てに今週送られた書簡は、連邦外務省の情報伝達のあり方について不満を唱え、他国の当局は自国民ともっと密接に接触していると主張した。

フランス語圏のスイス公共放送(RTS)外部リンクによると、書簡は政府からの後方支援がなく、これまで何年も両国の関係強化のために尽力してきたが、感染が広がってからはスイス当局を信頼できなくなっていると嘆いた。地元政府が提供する情報は全てが中国語。総合診療医の受診を勧められたが、中国にはいないと指摘した。

今月2日にはスイス人5人とその家族の中国人3人がスイスに帰還したが、書簡の署名者の多くは中国人配偶者と何年も中国に暮らしてきたため、中国を離れる意思はないという。スイス政府も自国民に中国を出るよう推奨していない。

政府の対応

在中国スイス大使ベルナルディーノ・レガッツォーニ氏は19日、在中国スイス人に向けビデオメッセージを公開した。政府は感染拡大以降、震源地である湖北省を離れたい人の支援を最優先事項に据えていると話した。

連邦外務省はホットラインやチャットアプリ「WeChat」を通じて24時間体制で支援していると強調する。

スイス外務省広報によると、中国のスイス代表部に登録されているスイス国民は約3500人で、外務省と密に連絡を取っている。大使のビデオメッセージもスイス国民に送られており、外務省は書簡に丁寧に応答するために必要な情報を収集していると話した。

外務省は、当局の対応に満足しているスイス国民から感謝の手紙ももらっているとも強調する。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

詐欺を警告するPC画面

おすすめの記事

スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決

このコンテンツが公開されたのは、 スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。

もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
オリーブの木

おすすめの記事

温暖化でスイスがオリーブの名産地に?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。

もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
山肌に描かれた巨大な絵

おすすめの記事

アルプスに新しい巨大地上絵が登場

このコンテンツが公開されたのは、 世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。

もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部