The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイスの救急外来利用、州で大きな差

救急外来
スイスでは2016年、人口の約14%が救急外来を受診した © KEYSTONE / JEAN-CHRISTOPHE BOTT

スイスのフランス語圏とイタリア語圏は、ドイツ語圏よりも救急外来を受診する人が多いことが、スイス健康調査機関(OBSAN)のまとめでわかった。

スイス健康調査機関外部リンクによると、2016年にスイス国内で救急外来を受診したのは延べ170万人で、人口の14%だった。ただ受診率は州によって大きく異なる。

住民1千人当たりでは、イタリア語圏ティチーノ州が296人と最多。最少のドイツ語圏アッペンツェル・インナーローデン準州(同53人)の約5倍の頻度だ。

ヴォー州(282人)、フリブール州(279人)、ヌーシャテル州(264)、ジュラ州(254人)、バーゼル・シュタット準州(252人)、ジュネーブ州(222人)が続いた。

スイス全体の平均は1千人当たり197人だった。ベルン州が171人、ツーク州とニトヴァルデン準州が117人、シュヴィーツ州が121人、ウーリ州が126人と、ドイツ語圏は数の少なさが目立つ。

調査を担当したクレマンス・マルセー氏はフランス語圏のスイス公共放送(RTS)に「受診者が多い州は、重症でない場合も救急にかかる傾向があるようだ」と語った。

マルセー氏によると16年中、197人のうち22%が救急に複数回かかっていた。多くが年齢の幼い子供で、親がけがや病気の重度を正確に見極められない、またはかかりつけ医を持たないケースが目立った。

だが救急外来と救急往診の件数を合計すると、州ごとの違いはそれほど大きくないという。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部