インターネット上のポルノは調査が難しく、国内外の警察との協力は不可欠だ
Keystone
スイスで児童ポルノの疑いがあるケースが増え続けていることに対し、児童虐待に取り組むNGOが懸念を表明した。
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スイス児童保護基金外部リンクのクセニア・シュレーゲルさんは「児童ポルノは警戒すべき規模に膨らんでいる。スイスで疑いのあるケースが米国のネットで急増していることに懸念している」と言う。ドイツ語圏の日曜紙NZZ・アム・ゾンタークが13日、コメントを掲載した。
シュレーゲルさんは児童ポルノ、児童売春および人身売買に対する法律を強化するよう議会に要請するとともに、インターネットプロバイダは米国と同様、児童ポルノの疑いがあるケースを連邦警察当局に報告するよう義務付けるべきだと訴える。
FBIの支援
米国連邦捜査局(FBI)は昨年、約9千件の児童ポルノの疑惑に関するデータをスイス当局に提供した。連邦司法警察省警察局(fedpol)が明らかにした。
日曜紙NZZ・アム・ゾンタークによると、2014年に情報提供されたデータは約480件だった。
スイスにおける容疑者は、米国のインターネットプロバイダから禁止されているコンテンツをダウンロードした疑いがかけられている。
スイス通信(Keystone-SDA)によると、連邦司法警察省警察局は予備調査の結果、実際に疑いの持たれるケース約1割を州の司法当局に回した。しかし同警察局の広報官は、FBIが使用しているフィルタはあまり正確ではないとしている。
16年と17年には約150件のケースがスイス26州の検察官に提出された。
同紙によると、オンラインポルノは疑惑が強いケースが多いにもかわらず、実際に有罪判決が下る件数は少ないという。17年にスイスの裁判所が有罪判決を下したのは580件だった。
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