スイス相撲シュヴィンゲンの全国大会が25日、ツークで行われ、クリスティアン・シュトゥッキさん(34)がチャンピオンに輝いた。
このコンテンツが公開されたのは、
シュヴィンゲン外部リンクはレスリングの一種でスイスの国技。牛やヤギの放牧のため、夏を山で過ごす牧夫たちの娯楽として始まった。全国大会は3年に一度開かれる。
シュトゥッキさんは25日午後の決勝に出場。約40秒でスイス中部出身の新顔ジョエル・ヴィッキさん(22)の背中を地面に付けた。
シュトゥッキさんはスイス公共放送(SRF)のインタビューに「自分でも信じられない。でも本当にうれしい」と興奮冷めやらぬ表情で語った。
シュトゥッキさんは2013年大会でも決勝に進出したが、マティアス・ゼムパッハさんに敗れている。34歳のチャンピオンは過去最高齢だ。
新王者となったシュトゥッキさんには、優勝賞品の雄牛が贈られた。
19世紀末に始まったこの伝統的な夏祭りは3年に1回開催され、メディアでも大きく取り上げられる。
リングはおがくずでできている。相手がはいている短いズボンをつかんで引き倒し、背中を地面に付ければ勝ちだ。シュヴィンゲンはスイス国外ではほとんど知られていないスポーツだが、スイスにルーツを持つ外国人の出場者も時に出てくる。
スイスにはほかにも、伝統の石投げ競技や、ゴルフと野球を合わせたようなスポーツ「ホルヌッセン」がある。
主催者によると、23~25日の期間中の参加者は40万人以上。スポーツイベントとしては国内最大だ。
本物の王
大会は人々の交流促進のほか、国の結束を強め、スイスのアイデンティティーを祝う祭りでもある。その一方で、このイベントを存続させるべきなのかどうか、と議論を投げかけたメディアもある。
今大会には、ツークとの個人的なつながりが縁で招待されたトンガの王が出席した。
次回大会外部リンクは2022年、バーゼル近郊のプラッテルンで開かれる。
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
おすすめの記事
新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。
もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
おすすめの記事
スイスのサマータイム廃止はいつ?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで夏時間(サマータイム)が始まった。3月31日午前2時にすべての時計の針が1時間ジャンプし、午前3時を指した。だが夏時間制はとうの昔に廃止されるはずではなかったのか?
もっと読む スイスのサマータイム廃止はいつ?
続きを読む
おすすめの記事
風習・祭り
このコンテンツが公開されたのは、
カーニバルからヨーデルフェスティバルまで、スイスの風習や伝統は州によって多彩に異なる。 バーゼルのカーニバルで騒々しい不協和音の音楽を奏でるグッゲンミュージックの音楽隊(写真)、ベルンの玉ねぎ市、アルプスの山村で開催され…
もっと読む 風習・祭り
おすすめの記事
日本人がスイスに来て驚くこと
このコンテンツが公開されたのは、
雄大なアルプスに囲まれたハイジの国、スイス。旅行して、住んでみて、びっくりしたことは?
もっと読む 日本人がスイスに来て驚くこと
おすすめの記事
スイス相撲大会、30歳のグラネールさんが王者に
このコンテンツが公開されたのは、
8月最後の週末にかけ開催されたスイス相撲大会で28日、マティアス・グラネールさん(30)が王者に輝いた。30歳の勝者は1940年以来。
もっと読む スイス相撲大会、30歳のグラネールさんが王者に
おすすめの記事
スイス相撲大会、五つのポイントから分析
このコンテンツが公開されたのは、
今日26日から3日間、第44回連邦シュヴィンゲン&エルプラーフェスト2016(スイス相撲・アルプス地方伝統スポーツ大会)が、ラ・ブロワ地方で開催される。3年ごとに催されるこの大会は、スイス最大のスポーツイベントであり、国民が一丸となって盛り上げる国家的な祭典でもある。この3日間で約25万人の観客が見込まれ、入場切符はすでに完売した。
もっと読む スイス相撲大会、五つのポイントから分析
おすすめの記事
おがくずの上の王者
このコンテンツが公開されたのは、
「連邦シュヴィンゲン・アルプス祭」は3年に1度のスイス最大のスポーツイベント。主催者の予想を上回る25万人が訪れた。 王者の貫録を示せ! 今回の全国大会1カ月前にブリューニクやシュヴェークアルプなどで行われた地方大会で…
もっと読む おがくずの上の王者
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。