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報道写真が語るミトホルツ爆発事故の惨状

1947年、スイスアルプスを抱くベルナーオーバーラント地方で、軍の弾薬庫にあった3千トンの弾薬と爆薬が爆発を起こした。ミトホルツ村の住民9人が犠牲となり、村全体が廃墟と化した。

今日でも、ミトホルツ村の上にそびえる岩壁に、深くえぐられた跡が残っている。爆発事故は世界中で大きく報じられ、長い間、世界最大の非核爆発事故だった。「我々の村が破壊され、燃やされたとき、国全体に衝撃が走った。今、我々に新しいものがもたらされ、喜びが戻ってきた」―― 1948年に再建されたある家屋に刻まれた言葉だ。

長い間、残った弾薬に危険はないと考えられていた。爆発した弾薬庫は、20世紀後半に軍医薬品センターに改築された。だが今、こうした方針は見直され、スイス国防省は残りの弾薬を回収すると決定。ミトホルツの住人は10年間避難しなければならなくなった。

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施設の正面入り口

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爆薬眠るスイスの村 緊張漂う静けさ

このコンテンツが公開されたのは、 今から約70年前、スイスのミトホルツ村で弾薬庫が爆発し、当時としては世界最大の非核爆発事故が起きた。それ以降は危険がないとされてきたが、事態は2018年に急転。連邦国防省は昨冬、村を10年間閉鎖すると発表した。

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(独語からの翻訳・ムートゥー朋子)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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