
義務教育(初等教育・前期中等教育)

スイスの義務教育は11年間。連邦憲法は全ての子供に就学を保障し、義務教育は無償と定める。
スイスの義務教育は州が管轄するため、26ある州の教育制度はそれぞれ異なる。その一方で、全ての州は連邦憲法に従って、義務教育の目的と基本構造を調和させなければならない。2009年には、大半の州が締結した「義務教育制度の相違緩和を目指す州間協定(HarmoS)」によって全国的な統一が図られた。
子供たちは通常4歳で就学。2年間の幼稚園教育を含む8年間、初等教育(日本の幼稚園と小学校に相当)を受ける。続いて3年間の前期中等教育(日本の中学校に相当)に進み、概ね15歳で義務教育を終える。
ただし、入学、進級、修了はそれぞれの子供のニーズや能力に合わせて決まる。

おすすめの記事
なぜスイスの学校には制服が無いの?
公立学校と同等の教育が提供される場合、親は子供を私立学校(有償)に入れることができる。事前に居住する自治体の当局に許可を申請しなければならない。子供を自宅で教育する「ホームスクール」も、半数以上の州が親の申請に応じて一定の条件下で認めている。

おすすめの記事
ホームスクール、スイスでなぜ増加?
スイスには公用語が4つ(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)あり、教育はそれぞれの地域の公用語で行われる。子供たちは義務教育で第2公用語と英語を学ぶ。
関連リンク:
- 全国州教育委員会代表会議(EDK/CDIP)外部リンク
- スイス行政ポータルサイト「ch.ch外部リンク」
- 連邦統計局(BFS/OFS)外部リンク:義務教育の就学数
仏語からの翻訳:江藤真理

JTI基準に準拠
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。