今度は親たちの番
ドイツ語圏のいくつかの州では、学校生徒が授業に集中できなかったり、ほかの生徒の邪魔をしたりする態度の原因に、睡眠不足や朝食を取っていないことを挙げ、親の責任と義務を追求している。
州によっては責任を果たさない親に対し、すでに罰金制度導入や教育法改定を行っている。
十分な睡眠と家での朝食
「あくまで生徒が授業に集中できること、学校生活がスムーズに行われることを目標に、親の責任と義務を明らかにする時期にきている」
とベルン州の教育局長ベルナール・プルベール氏は、ドイツ語圏の日曜版「ゾンタークスツァイトゥング ( SonntagsZeitung ) 」紙のインタビューで語った。
ベルン州では子供の教育に携わる親の責任と義務を明細に文書化し、それを州の教育法改定案に盛り込む意図だが、その主なものに、教師主催の親への説明会の出席義務と、子供の十分な睡眠と家での朝食を挙げている。
プルベール氏は、こうした義務を果たさない親に対する罰金制度は必ずしも有効なものではないとしながらも、その方向を選択せざるを得ないだろうと付け加えている。
一方、バーゼル・シュタット州では、ベルン州と同様の対策を検討してきたが、9月1日付けで親に対する罰金制度を導入する。また、同州の教育改定法によれば、親は子供が学校の授業に集中できない諸原因を教師に報告する義務を負う。
さらに先を行くザンクトガレン州では、教師主催の親への説明会に欠席した場合は、200から1000フラン ( 約2~10万円 ) の罰金を払うことになるという。
swissinfo、外電
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