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赤十字社の新記章、解決持ち越し

赤十字社連盟の第3の記章案を討議するため、2日間ジュネーブで開かれていた審議会は、明白な打開策を得られぬまま終わった。(写真:2つの候補案)

このコンテンツは 2000/09/07 09:52

赤十字社連盟の第3の記章案を討議するため、2日間ジュネーブで開かれていた審議会は、明白な打開策を得られぬまま終わった。(写真:2つの候補案)

新記章採用には、イスラエルの赤十字社連盟への正式加盟問題が絡んでいる。イスラエルの人道組織が、現行の赤い十字と赤い三日月(新月)の赤十字社および赤新月社の記章を不満とし、赤十字社連盟への正式加盟を50年以上拒んでいるからだ。

審議会の議長を務めたスイスのニコラス・ミシェル特使は、「新記章の採用を否定する国は無い。討議は冷静な雰囲気の中で行われ、建設的で積極的なものだった。」と語った。しかし、アラブ諸国の意見を調整するには時間が必要なため、10月25、26日に予定されている外交会議は延期されることになった。

ミシェル特使は、ホスト国のスイスは、14日以内に会議を召集しなければならないという。赤十字国際連盟(ICRC)が新案を作成できるように、スイスが関係諸国との審議を強固なものにする必要がある。

ミシェル氏によると、第3の中立な記章採用には総意が得られているが、赤い菱形枠の内側に各国が独自のシンボルを入れるというデザイン案に、合意が得られないい。が、各国代表は、新記章問題は、人権問題であって政治問題ではないという認識は持っているという。

当初、第3の記章として赤いダイア形が提案されたが、イスラエル人道組織の「赤いダビデの星」を強硬に押すイスラエルに却下された。イスラエルは、この記章がジュネーブ条約で認められていないのを理由に、赤十字に加盟していない。

赤十字社連盟は、イスラエルの記章を採用すれば、各国が独自の記章を使いはじめる口実を与えることになり、記章の多様化を招く。世界の紛争地域で、職員の命を保障する唯一の手段である記章の防御力を弱める結果を招くとの懸念を繰り返し表明している。ICRCのフランソワ・ブーニン法務部長は「記章は中立のシンボルだ。戦時の軍の医療サービスと戦争犠牲者の保護のためのものだ。」と記章の原点を強調する。

が、ICRCは、十字、新月のどちらの記章も受け入れられないという理由から、赤十字連盟に加盟しないでいる国があることを認識している。カザフスタンなどは、赤十字と赤新月の組み合わせを用いている。

ICRCは、米国を中心とした一部の国が、記章問題を政治目的に利用しようとしている事に遺憾の意を表明している。そして、十字も新月も宗教を表すものではなく、人道のシンボルなだと繰り返し強調している。それ故に、第3の記章は、宗教的イメージの全く無いものにしたいとICRCは考えている。

ジュネーブ条約に調印した188ヶ国による外交会議で第3の記章が承認されたら、11月に開かれる赤十字社連盟の176加盟国の総会で決議をとる。

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