
国際宇宙ステーションでロボットが「宝探し」に成功 スイスも貢献

日本製とドイツ製のロボットが、国際宇宙ステーション(ISS)で「宝探し」をして遊んだ。スイス中部にあるルツェルン応用科学芸術大学(HSLU)の地上管制センターもこの実験に貢献した。

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日本製の「Int-Ball(イントボール)2」とドイツ製の「CIMON(サイモン)」は宇宙飛行士たちのサポートを任務としてISSに搭乗。ルツェルン応用科学大学とIT企業IBM外部リンクは声明で、達成された「マイルストーン」は宇宙におけるより高度な人間とロボットのチームへの道を開くものだ、と述べた。
これは、さまざまな宇宙機関と異なるシステムが協力できるようになったことを意味する。宇宙の厳しい環境で人間の能力を高め、実験のスピードを上げる狙いがある。
ロボットと雑談
サイモンは音声による指示で動き、質問に答えたり雑談したり、指示に従って特定の場所に浮遊したりできる。
サイモンの任務はスイス北部ヘルギスヴィールにあるHSLUバイオテクノロジー・宇宙サポートセンター(Biotesc)外部リンクが支援している。この管制センターはISSに直接つながっている。
カメラ付きドローンのイントロール2は日本から遠隔操作された。

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7月31日に行われた実験では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の大西卓哉飛行士がサイモンへの音声指示を通じてイントボール2を操作。イントボール2がとらえた画像をサイモンに転送させた。これまでイントボール2は画像を日本の地上ステーションに送信するだけで、ISS上の他のロボットへの転送はできなかった。
2つのロボット間の連携により、大西飛行士はロボットによる「宝探し」に成功。ルービックキューブやとんかち、スクリュードライバーのほか、任務終了後にISS内に隠されていた初代イントボールをみつけることができた。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子

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