サン・モリッツのギャラリー「ハウザー&ワース」に展示中の「ロート・バー」。デザインはディーター・ロート(1930~98年)の息子ビョルンさんと、孫にあたるオドゥール、アイナー・ロートさんの3人が担当。実際にバーとして使用できる。最初のコンセプトは1980年代初頭にロートが考案。ダイナミックで常に変化するインスタレーションであると同時に、世代を超えたロート家の活動を貫く要素となった。ギャラリーの1階に設置されたバーは、社交や音楽、朗読会や談話を引き立てている
Thomas Kern/swissinfo.ch
ハウザー&ワースの「ロート・バー」は、ロートが1997年に初めて同ギャラリーと提携した際、作品の一部をバーの形態で展示したいと強く望んだことが始まりだ
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ロートは息子ビョルンさんと共に、バーとして使えるインスタレーション「バー2」(1983~1997年)をチューリヒに展示。売られたビールの空き瓶は全てインスタレーションに組み込まれ、訪問者の会話は記録・保管された
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バーとアトリエはロートの創作の主要コンセプトであり、作品が生まれる場所でもあった。最初の展示以来、バーは徐々に進化し、展示を重ねるごとに開催地を特徴づける要素が組み込まれていった
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捨てられた物にも新たな命を吹き込み、後世に残した
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「ロート・バー」(2004~15年)は2005年にレイキャビク美術館で開催された「ディーター・ロートLest / Train展」を皮切りに、ハウザー&ワース・カッパーミル店(ロンドン、2006年)、現代アートセンターのピレリ・ハンガービコッカ(ミラノ、2013年)、ハウザー&ワース・チューリヒ店とグランドホテル レ トロワ ロワ(バーゼル、2015年)で展示された。ティンゲリー美術館(バーゼル、2019年)での展示が最後だ
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一杯飲んで行く?本物のバーとして使える同インスタレーションは、9月まで期間限定で営業中だ
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この洗練された店構えは、自分の作品は全て売り物と豪語していたアーティストの心をくすぐるに違いない
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