The Swiss voice in the world since 1935

スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査

ポイ捨てされた空き缶と小鳥
Keystone-SDA

スイス・ポイ捨て防止コンピテンスセンター(IGSU)の年次アンケート調査によると、「スイスでは多くのゴミが適切に処理されていない」と考える人は16%にとどまった。

アンケートは今年、国内34カ所でポイ捨て状況について尋ねたもの。計2277人が回答した。「適切に処理されていない」と考える人は2015年の初回調査の25%から着実に減っている。

IGSUによると、各調査地点(地元)でのポイ捨てが「少ない」「どちらかといえば少ない」と答えた人は81.4%と、前年から0.2ポイント上昇した。地元でポイ捨てが「多い」「どちらかといえば多い」は8.3%にとどまった。

IGSUのノラ・シュタイマー代表はプレスリリースで「ポイ捨て対策の効果が出ていることはとても喜ばしい。政治、企業、団体、そして何よりメディア報道の功績により、スイスではポイ捨てへの問題意識が着実に高まっている」と述べた。

昨年から設けた「スイス全土のポイ捨て状況」に関する質問では、65%が「不愉快に感じる」と答えた。「地元のポイ捨て」について不愉快に思う人は20%にとどまった。地元より全国的なポイ捨ての方が不愉快に感じる人が多い理由について、連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の環境心理学者ラルフ・ハンスマン氏は「回答者が地元以外で不愉快な経験をしたか、ポイ捨ての深刻な地域に関するメディア報道の影響」である可能性を指摘した。

IGSUはポイ捨てを科学的見地から減らすための研究にも取り組んでいる。街中、レジャーエリアなど状況別にどのような対策が有効かの検証を進めており、来春に試行プロジェクトを実施する予定だ。

独語からの翻訳・:ムートゥ朋子

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スマートフォンの画面とそれを操作する手

おすすめの記事

スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。

もっと読む スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
バーゼルの路面電車

おすすめの記事

バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ

このコンテンツが公開されたのは、 5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。

もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
大阪・関西万博

おすすめの記事

スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール

このコンテンツが公開されたのは、 日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。

もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
クラウス・シュワブ氏

おすすめの記事

WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任

このコンテンツが公開されたのは、 世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。

もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
コーデリア・ベール

おすすめの記事

TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

このコンテンツが公開されたのは、 米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。

もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部