The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

ビットコイン・スイス、2カ国で銀行業開始に向け資金調達

Bitcoin Suisse bull
ブロックチェーンを使った金融業は野生児から主流に変わろうとしている swissinfo.ch

ビットコイン・スイスはスイスやリヒテンシュタインでの銀行業など新事業に向け、5千万フラン(約55億円)を目標に資金調達を始める。資金の集まり具合は、新型コロナ危機下での投資家心理を測るリトマス試験紙になりそうだ。

既に約2千万フランを調達した。資金調達を仕切るのはシュトゥーダー・ファミリー・オフィス。ビットコイン・スイス外部リンクの時価総額は2億7500万フランで、6月中旬までに株式の最大2割を売却して資金を集める。

スイスの「クリプト・バレー(暗号の谷)」と呼ばれるツークで2013年に創業した同社は、昨年スイスで銀行業・証券取引業の許可取得を検討すると発表した。事業拡大計画を実現するために、市場から4600万フランを調達し資本金を1億フランに増やすのが目標だ。

成長期待

ビットコイン・スイスの創業者兼会長のニクラス・ニコライセン氏は、自身の「人生をかけた事業」は「長い道のり」にあると語った。今回の資金調達により、同社が「指数関数的に成長を続け、国境を越えた銀行業ライセンスで事業拡大する」のに役立てたいという。

ビットコイン・スイスは145人の社員と約10億フランの顧客の暗号資産を抱え、フラン建ての「安定した」債券や、ワールドラインと提携し暗号通貨による決済事業などを進めている。昨年の売上高は2000万フラン超と、ビットコイン取引がブームだった2017年から半減した。

新型コロナウイルス危機で国際金融・経済が不透明さを増しているが、スイスの暗号資産業界に対する投資意欲は消えていない兆候がある。この数週間でクリプト・ファイナンスは1400万フランを調達し、Taurusは数千万フランに資本金を引き上げた。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部