スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は連邦・州政府への配当金を増やす。配当額は最大で年間60億フラン(約7千億円)になる。
このコンテンツが公開されたのは、
連邦財務省が先月29日、2020~25年度のSNBの利益配分に関する協定外部リンクを発表した。16~20年度の配当額は、最大で40億フランだった。背景には、新型コロナウイルスの流行による不況や経済措置を支えるため、SNBの配当金を増やすよう政界からの圧力が高まっていたことがある。
財務省によると、配当金は「SNBの財政状況が許す限り」実施される。SNBの年間収益が400億フランを超えると、全額の60億フランを分配することになる。
SNBは先月、2020年の収益は約210億フランになるとの見通しを示した。
ロイター通信によると、SNBの配当準備金を合わせた2020年の純利益は980億フランに達するため、同年の配当金は全額の60億フランになる。
配当金の3分の1は連邦政府、3分の2は州政府に配分される決まりになっている。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイス中銀、巨額黒字で「大盤振る舞い」
このコンテンツが公開されたのは、
2019年、スイス国立銀行(スイス中央銀行、SNB)は490億フラン(約5兆6千億円)と、過去2番目に大きな黒字を叩き出した。潤沢な資金を背景に、SNBは連邦や州に「大盤振る舞い」する方針だ。
もっと読む スイス中銀、巨額黒字で「大盤振る舞い」
おすすめの記事
キリスト絵画を的に射撃したスイス議員、辞職
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの自由緑の党(GPL/PVL)チューリヒ支部に所属するサニヤ・アメティ氏(32)は9日、党の役職を辞すると発表した。自身のインスタグラムでキリストと聖母マリアを描いた絵画を的に射撃の練習をする写真を投稿し、大きな批判を浴びていた。
もっと読む キリスト絵画を的に射撃したスイス議員、辞職
おすすめの記事
スイス検察、国民投票の不正疑惑を捜査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス検察当局は、国民投票の提起に必要な署名が偽造されたとの疑惑を捜査している。収集代行業者が過去の署名を使い回したり、金銭を見返りに署名を集めた可能性がある。
もっと読む スイス検察、国民投票の不正疑惑を捜査
おすすめの記事
1000人超でアルプホルン演奏 スイスで世界記録を更新
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのニトヴァルデン準州クレヴェンアルプで31日、1000人以上のアルプホルン奏者が集まり、「アルプホルンを合奏する人数」の世界記録を更新した。
もっと読む 1000人超でアルプホルン演奏 スイスで世界記録を更新
おすすめの記事
社会民主党、収入約16億円で全政党トップ 政治資金報告書
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦監査院(SFAO)が30日、2023年の政治資金報告書を発表した。
もっと読む 社会民主党、収入約16億円で全政党トップ 政治資金報告書
おすすめの記事
スイス政府、原発の新設解禁に前向き
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は28日、「すべての人にいつでも電気を:ブラックアウト(全域停電)を止めよ」と題するイニシアチブ(国民発議)に反対を表明した。ただ、新たな原子力発電所建設の解禁には原則として支持する考えを示した。
もっと読む スイス政府、原発の新設解禁に前向き
おすすめの記事
マッターホルンの麓町ツェルマット、日帰り客に入場料を検討
このコンテンツが公開されたのは、
スイスを代表する名峰マッターホルンの麓町ツェルマットは、日帰り観光客の多さに悩んでいる。 現在、入場料の徴収を検討中だ。
もっと読む マッターホルンの麓町ツェルマット、日帰り客に入場料を検討
おすすめの記事
パリ協定遠く…スイス全州で気候変動対策不十分 WWF調査
このコンテンツが公開されたのは、
世界自然保護基金(WWF)スイスは27日、スイスの全ての州でパリ協定の目標達成に向けた十分な取り組みが行われていないとの分析結果を発表した。
もっと読む パリ協定遠く…スイス全州で気候変動対策不十分 WWF調査
おすすめの記事
スーダン停戦交渉、和平合意なく終了
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ジュネーブ地方で10日にわたって行われたスーダン内戦の停戦協議が23日、停戦合意に達することなく終了した。
もっと読む スーダン停戦交渉、和平合意なく終了
おすすめの記事
スイス観光地ブリエンツの土砂災害 予想より被害深刻で鉄道路線に影響
このコンテンツが公開されたのは、
12日にスイス・ベルン州を襲った嵐の影響で土砂崩れなどの被害を受けた人気観光地ブリエンツ村の一部では、依然として閉鎖が続いている。
もっと読む スイス観光地ブリエンツの土砂災害 予想より被害深刻で鉄道路線に影響
おすすめの記事
マッターホルンで登山者の滑落死相次ぐ
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの名峰マッターホルンで16 日、登山者が下山中に800m下の氷河に滑落し死亡した。同じ山では14日にも、別の登山者2人が滑落死した。
もっと読む マッターホルンで登山者の滑落死相次ぐ
続きを読む
おすすめの記事
コロナ危機でスイスは戦後最悪の不況になるのか
このコンテンツが公開されたのは、
今年のスイス国内総生産(GDP)は少なくともマイナス6%に落ち込むと予想されている。新型コロナ第2波に見舞われれば、戦後最悪の不況に陥る可能性がある。
もっと読む コロナ危機でスイスは戦後最悪の不況になるのか
おすすめの記事
スイス7.3兆円のコロナ対策 財源はどこ?
このコンテンツが公開されたのは、
失業防止策、資金繰り難に陥った企業へのつなぎ融資、文化・スポーツ業界への助成、医療用マスクの購入――スイス政府が打ち出したコロナ経済対策の財源は、どこから出てくるのだろうか。
もっと読む スイス7.3兆円のコロナ対策 財源はどこ?
おすすめの記事
スイス連邦予算、2020年も黒字見込み
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府の2020年予算は再び黒字の見込みだ。内訳については議論の余地があるが、それでも十分な額だ。
もっと読む スイス連邦予算、2020年も黒字見込み
おすすめの記事
責任を放棄するスイス中央銀行
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は新型コロナ危機が始まって以来、政治的要求の高まりに直面している。中銀に約束されている独立性は、経済を支えるための措置を取らなくてよいという意味ではなく、その反対だ。
もっと読む 責任を放棄するスイス中央銀行
おすすめの記事
1930年代以降最悪の景気停滞か スイス中銀総裁
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスに伴う国内の経済損失は月110億~170億フラン(約1兆2100~1兆8700億円)で、回復には数年を要するー。スイス国立銀行(スイス中銀、SNB)のトーマス・ジョルダン総裁が日曜紙に国内経済の見通しを語った。総裁は1930年代以来最悪の不況になると予測している。
もっと読む 1930年代以降最悪の景気停滞か スイス中銀総裁
おすすめの記事
個人顧客へのマイナス金利広がる
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの銀行が個人顧客の口座に維持手数料としてマイナス金利を課す動きが広がっている。当初は法人や富裕層顧客に限られていたが、対象となる預金額の引き下げが相次ぎ、逆転する気配はない。
もっと読む 個人顧客へのマイナス金利広がる
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。