「スイスはまだ行ったことがないけれど憧れの国。いつか行ってみたい」と話すbonさん(左)とponさん
bonpon511
お互いの服の柄や色をどこかで合わせる「リンクコーデ」をインスタグラム上で配信し、国内外で75万人超のフォロワーを持つ日本人夫婦bonさん(63)とponさん(61)が、スイス・ドイツ語圏の日刊紙NZZで紹介された。
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専門はスイス外交、日スイス関係、自殺幇助。日本語編集部の編集者。
日本の新聞社に10年間勤務し、犯罪、政治、スポーツなど幅広いテーマを担当。2017年からはSWI swissinfo.chで社会問題、特に自殺幇助を中心に執筆。
NZZは1780年創刊の日刊紙。ドイツ語圏で発行されており、発行部数は国内外合計で8万9840部。リベラルな論調が特徴。
「世界中の73万人を魅了」
5月22日付のNZZ電子版外部リンクは「インスタグラムでファッショナブルな装いを発信、シニア夫婦bon&ponさんに73万人が魅了されている」と題し、リンクコーデで仲むつまじく寄り添う二人をインスタグラムの写真付きで紹介した。
同紙は、今年結婚38周年を迎えた二人の馴れ初めや、娘の勧めで2016年12月にインスタグラムを始めたという経緯を紹介。「世界中の約72万人が、bonpon511外部リンクのファッションに注目している。長期の旅行、ちょっとした買い物―どんなときでもちゃんとおめかしをする。しかも、身に着ける洋服の模様と色は、どこかで必ず相手とリンクしているのだ」とつづった。
二人のファッションについては「有名デザイナーの高価な服は着ず、ユニクロやその他の手ごろな価格の衣料チェーンを愛用。これがファンだけでなくファッションの専門家からも多くの尊敬と賞賛を集めている。美術展のオブジェの一つになりきるなど、特定の環境に合ったコーディネートをするのも人気の秘密だ」と紹介した。
また、服への愛だけでなく、二人が夫婦生活をとても大事にしていることにも触れた。同紙は「退職後の生活はすごく楽しいんだということを多くの人に伝えたい。特に2人で楽しめることを見つけたときはね」というponさんのコメントを通じ、夫婦の仲むつまじさを伝えている。
記事を書いたNZZのマニュエラ・ニッフェネガー記者は、インターネットで偶然、二人を取り上げたニュースを目にし、これは面白いと記事にしたという。
スイスではインスタグラムの利用者が年々増えている。調査会社「ディジ・モニターdigiMonitor」によると、15~24歳の若年層では写真の共有にはフェイスブックよりもスナップチャットやインスタグラムを使う人が多い。フォロワーやシェアの多い「インフルエンサー」としては、テニスのロジャー・フェデラーを始めとするスポーツ選手や、ロレックスやウブロといった時計メーカーのアカウントが代表的だ。
「私たちのファッションに共感してもらえたら」
bonさん、ponさんは宮城県仙台市在住。夫のbonさんは昨年3月末に退職するまで、広告代理店でグラフィックデザイナーとして働いていた。妻のponさんは専業主婦として家を切り盛りしている。
アカウント名の@bonpon511外部リンクは、二人の子供の頃のニックネームと、結婚記念日の5月11日をくっ付けた。コーディネートはponさんが先に決めてから、bonさんが合わせることが多い。好きな洋服の色はモノトーンと赤と青、柄はギンガムチェックやタータンチェック、ボーダーなどベーシックなものがお気に入りだという。
スイスの新聞で紹介されたことについて、二人は「とても光栄に思う。多くの皆さんに、私たちのファッションに共感してもらえたら嬉しい」と喜んでいる。
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