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スイスのメディアが報じた日本のニュース

日本開催のJAPAN MOBILITY SHOW会場のようす
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今週(10月20日〜26日)スイスの主要報道機関が伝えた日本関連のニュースから3件をピックアップ。要約して紹介します。

「ロシュ、腸疾患治療薬開発のテラバントを71億ドルで買収へ」「日本の自動車産業『見捨てるのは時期尚早』」「日本人は睡眠不足、6時間未満が4割」「東京映画祭開幕」「スイス開催ビッグエアW杯で日本人表彰台独占」「岸田首相が所信表明」―といったトピックスが取り上げられました。

この中から今回は「ロシュ、腸疾患治療薬開発のテラバントを71億ドルで買収へ」「日本の自動車産業『見捨てるのは時期尚早』」「日本人は睡眠不足、6時間未満が4割」をご紹介します。

ロシュ、テラバント買収で新薬開発にテコ入れ

スイスの製薬大手ロシュは23日、炎症性腸疾患治療薬を開発する米テラバント・ホールディングスを71億ドル(約1兆576億円)で買収すると発表しました。同社はこれにより、炎症性腸疾患の有望な新治療薬として臨床実験が進む「RVT-3101」の米国・日本での開発・販売権を獲得します。

swissinfo.ch英語版は23日配信の記事で、買収はロシュの新薬開発分野のテコ入れ策だと指摘。新型コロナウイルス感染症のパンデミックで得た数十億ドル規模の収益が尻すぼみし、また複数の臨床実験が失敗するという現状下で、新薬開発分野を立て直し投資家の信頼回復を図っていると分析しました。

経済専門サイトcashによると、チューリヒ州銀行は買収を「一見して『安い』とは言えないが、炎症性腸疾患分野ではベスト・イン・クラス医薬品になるかもしれない」と分析。スイスのフォントベル銀行の専門家も「RVT-3101は承認されれば(年間の売り上げが10億ドルを超える)『ブロックバスター』に化ける可能性がある。この領域のニーズも高い」としました。

炎症性腸疾患は主に潰瘍性大腸炎とクローン病の2種類があり、ロシュによれば世界に患者が800万人近くいます。患者の80%は寛解状態が持続せず、日常生活に長期的な影響が出ます。(出典:swissinfo.ch/英語、cash外部リンク/独語、ブリック外部リンク/独語、ハンデルス・ツァイトゥング外部リンク/独語、bluenews外部リンク/仏語)

日本の自動車産業「見捨てるのは時期尚早」

「ジャパンモビリティーショー(旧東京モーターショー)」の26日(一般公開は28日)開幕に合わせ、独語圏の日刊紙ターゲスアンツァイガーは25日、日本の自動車産業についての記事を配信。電気自動車(EV)市場で中国や韓国に先導を許し「昨日はパイオニア、今日はせいぜいフォロワー」に成り下がった日本メーカーを「見捨てるのは時期尚早」という専門家らの声を伝えました。

自動車エコノミストで、独応用科学大学教授や独自動車シンクタンクCAM所長を務めるシュテファン・ブラッツェル氏は、日本不振の原因はトヨタにあると指摘。トヨタが時流を読み誤り電気自動車(EV)へのトレンドに乗り遅れ、国内の中小企業もそれに続いたと分析しました。

しかし、独戦略コンサルタント会社Beryllsのアーサー・キプファーラー氏は、日本を見捨てるのはまだ早いと言います。

それは「とりわけトヨタやホンダは現実主義的」で、米テスラなどとは異なり入念な調査に基づいた冷静な戦略を展開していると説明。ハイブリッド車、燃料電池車に注力するトヨタは依然、世界最大の自動車メーカーであり、EV車へのシフトが進む欧州でも史上最高の市場シェアを誇っていると指摘しました。

キプファーラー氏は「トヨタ、ホンダは他社が先を急ぎ、その代償を払うのを横目で見つつ、技術やセグメントが熟してから満を持して参入する」と予測。その強い競争力と経済力をバックに勝者の座を勝ち取るだろうと分析しています。(出典:ターゲスアンツァイガー外部リンク/独語)

日本人は慢性的な睡眠不足、6時間未満が4割

「ボタン1つでどこでも『Inemuri』できると評判の日本人」が慢性的な睡眠不足だと複数のスイスメディアが報じました。

記事によると、政府が労働者1万人を対象に行った睡眠実態調査で、45.5%は睡眠が6時間に満たないと回答。過労自殺につながりかねない精神障害による労災認定は、2022年度に710件と過去最多となりました。

同紙は、日本国内の専門家は以前から、国民の慢性的な睡眠不足に警鐘を鳴らしてきたと指摘。政府の発表によれば、日本人の平均睡眠時間は他の欧州諸国や米国と比べても短いと報じました。(出典:Nau.ch外部リンク/独語、RadioCentral外部リンク/独語、GMX外部リンク/独語、ブリック外部リンク/独語 すべてスイス通信から引用)

今週のスイスのニュース

今週、最も注目されたスイスのニュースは「スイス総選挙2023 新議会は右寄りに」(記事/日本語)でした。他に「スイスは『保守回帰』『ポピュリズム復活』 総選挙海外報道」(記事/日本語)、「スイス総選挙、開票結果にミス 第3、4党の結果が逆転」(記事/日本語)も良く読まれました。

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次回の「スイスで報じられた日本のニュース」は11月2日(金)に掲載する予定です。

校正:宇田薫

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