The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

ネスプレッソ、堆肥化できる紙製コーヒーカプセルを導入

ネスプレッソのコーヒーカプセル
スイス食品大手ネスレの主要ブランド、ネスプレッソ。2021年の売上高は64億フランに達し、最も収益性が高いブランドの1つでもある Keystone / Laurent Gillieron

スイスの食品飲料大手ネスレの子会社「ネスプレッソ」は来年、自宅で堆肥化できる紙製のコーヒーカプセルをスイスとフランスで試験的に導入する。

ネスプレッソのギョーム・ル・クンフ最高経営責任者(CEO)が21日、AFP通信の取材に明らかにした。2024年には他の市場にも拡大する方針という。

同社は家庭用コーヒーメーカー、コーヒーカプセル、付属アクセサリーを製造する。

圧縮紙パルプを使った紙製カプセルは3年かけて開発。既存のアルミ製に置き換わるものではなく、使用済みカプセルを回収ボックスや店舗に持ち込むよりも堆肥化したいと思う人に「代わりの選択肢」を提供することが狙いだという。

使用済みのアルミ製カプセルは、ネスプレッソ店舗に返却すればリサイクルできるが、そのままごみ箱に捨ててしまう人が多く、年間数千トンの廃棄物が発生していると批判されている。

ネスプレッソはネスレ最大のブランドの1つ。2021年の売上高は64億フラン(当時のレートで約7680億円)に達し、最も収益性の高いブランドの1つでもある。新型コロナウイルス感染症の大流行時、売上が急増したが、その後伸び悩んでいた。

カプセル式コーヒーを販売する米キューリグやスイス小売り最大手ミグロなど、他社でも堆肥化可能なコーヒーカプセルの試験導入が始まっている。ミグロは9月、藻類でできた薄いフィルムで覆われた圧縮コーヒーボールの販売を開始した。

英語からの翻訳:シュミット一恵

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
UBS

おすすめの記事

スイス政府、金融規制改革の最終案を発表

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦内閣は6日、クレディ・スイス危機を踏まえた金融規制改革の最終案を発表した。自己資本規制を強化し、金融監督局の権限も強化する。

もっと読む スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
ガザ

おすすめの記事

スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難

このコンテンツが公開されたのは、 パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの「戦争犯罪」に関して、スイスの元外交官55人がスイス外相に共同書簡を送り、スイスの「沈黙と消極性」を非難した。政府に対して直ちに措置を講じるよう求めた。

もっと読む スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
軍隊

おすすめの記事

スイスで放射能測定の合同演習 

このコンテンツが公開されたのは、 スイスでは2~6日、国際チームがヘリコプターで空中の放射能測定を行っている。緊急時に広い範囲の放射能を迅速にチェックする予行演習だ。

もっと読む スイスで放射能測定の合同演習 
サルコ

おすすめの記事

自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡

このコンテンツが公開されたのは、 自殺カプセル「サルコ」を運営する自殺ほう助団体「ラストリゾート」共同設立者のフロリアン・ウィレ氏(47)が、先月5日にドイツで死去していたことが分かった。

もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
土砂崩れ

おすすめの記事

スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む

このコンテンツが公開されたのは、 スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。

もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部