Keystone / Laurent Gillieron
スイスで公共放送の強制的受信料の減額を目指すイニシアチブ(国民発議)について、国民の61%が賛成していることが世論調査で明らかになった。
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スイスのタメディア・グループなどが6日発表した調査によると、回答者のうち減額案に反対したのは36%で、「分からない」が3%だった。
性別や年齢による差はそれほど大きくなかったが、支持政党による差ははっきり出た。右派の国民党(SVP/UDC)支持者の87%、急進民主党(FDP/PLR)支持者の75%が賛成したのに対し、社会党(SP/PS)では35%、緑の党(GPS/Les Verts)は29%にとどまった。
調査は9月19~20日に実施され、2万9081人から回答を得た。
スイスでは2018年、受信料の完全撤廃を目指すイニチアチブ「ノー・ビラグ」が反対票71.6%の大差で否決された。今回の案は年間335フランから200フランに減らし、中小企業は徴収を免除する内容で、国民党やスイス商工業連盟(SGV/USAM)、急進民主党員の一部が主導している。投票日は未定。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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