スイスの金融大手UBSはクレディ・スイス(CS)の統合の一環として、国内従業員約3千人を解雇する方針だ。セルジオ・エルモッティUBS最高経営責任者(CEO)はスイス紙とのインタビューで、部分的には個人の業績や功績を考慮したものになると述べた。
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エルモッティ氏は仏語圏日刊紙ル・マタン日曜版のインタビュー(17日付)で「私たちは実力主義の原則に基づき、退職者や早期退職者、自然退職者などを活用しながら最善を尽くすつもりでいる。間違いを犯した従業員はCSに3千人もいない。おそらくもっと少ない」と説明した。
また、人員削減はデリケートな問題だと述べ「最も難しいのは、起こったことに全く責任のない人々を解雇することだ」と苦労をにじませた。
UBS、世界で4千人の雇用削減 7~9月期
UBSは2026年末までに両行の統合を完了し、100億ドル(約1兆4500億円)のコスト削減を実現するとしている。
買収や雇用喪失を非難する声に対しては、「UBSが買収しなくとも、CSでは多くの雇用が失われていただろう。CSは当時、数十億ドルの損失を出しており、その後もそうした損失を出し続ける見込みがあったからだ。それにより大幅なコスト削減を余儀なくされ、多くの雇用を失っていた。もしCSが外国の銀行に買収されていたら、損失はさらに大きなものになっていた」と反論した。
エルモッティ氏は、「もっと早く(事態の改善に)取り組めば、UBSがCSを買収する以外のシナリオもあり得た」とも語った。「だが残念なことに、長い間CSの状況を放置し悪化させてしまったため、手に負えなくなってしまった」
エルモッティ氏はル・マタン日曜版で「今年のスイス人」に選ばれた。
英語からの翻訳:大野瑠衣子
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