スイスの新型コロナ追加措置、レストランは全面閉鎖、スキー場は営業
スイス連邦内閣は18日、新型コロナウイルスの追加感染防止措置を発表した。22日から来年1月22日までの1カ月間、レストラン、スポーツ・レジャー・文化施設を全面閉鎖する。スキー場は営業する。
それ以外の小売店は営業する(午後7時~午前6時は閉鎖)。スポーツ、レジャー施設、図書館や博物館などの文化施設は閉鎖する。
コロナウイルスの再生産率が1未満、または新規感染者の7日平均値が国全体の平均値を下回る州は、これらの措置を緩和できる。
スイス国内では新型コロナウイルスの新規感染者が依然多く、政府には措置の強化を求める声が挙がっていた。
18日時点の新規感染者数は4478人、死亡者は120人だった。パンデミック(世界的大流行)が始まって以来、国内の感染者数は40万人を超える。ただ状況は州によって異なる。
政府の新型コロナウイルス科学タスクフォースのトップは今週初め、2回目のロックダウン(都市封鎖)が必要だと発言していた。
スイスは3~5月に店舗閉鎖、休校など部分的なロックダウンを実施したが、その後はそうした厳しい措置は取らず、国内経済と感染防止の両立を図る「スイス式」の手法を取ってきた。
国内では11日から、全国の大半の地域で小売店・飲食店の夜間営業(午後7~午前6時)を禁止する措置を取っている。
スキー場
スキー場は営業可となる。ただ、スキー場をすでに閉鎖している隣国からは、感染の温床になりえると批判が挙がっている。
スキー場の営業に関しては、州が域内の感染状況を鑑みて判断し、個別に許可を出す方式をとる。
東部ザンクト・ガレン州は、コロナ患者の対応に追われ、負傷したスキーヤーの受け入れを保証できないとして、リゾートの閉鎖を検討している。州は19日に発表する予定。
今後はどうなる?
スイス政府は声明で、今回の措置の目的は「感染者数を迅速かつ大幅に減らし、ウイルスから市民と医療サービスを守る。また医療従事者への重圧を軽減する」ことだとしている。
また、簡易テストの使用についても拡充した。
シモネッタ・ソマルーガ連邦大統領は18日の記者会見で、年末にも感染状況と措置内容を再度検討すると発言。状況の改善が見られなければ、2021年初めにさらなる厳しい措置を出す可能性もあると述べた。

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