
スイス、初の東南アジア戦略 より緊密な関係めざす

スイス連邦政府は15日、初となる東南アジア戦略(2023年~26年)を正式に採択した。
声明外部リンクによると、同戦略は東南アジア諸国の重要性が増したことを考慮して作成された。また、21年発表の対中戦略を補完している。

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同戦略では、スイスの「外交戦略2020~23」が重視する平和、安全、繁栄、持続可能性、デジタル化の4つのテーマを基盤に、スイスと東南アジア諸国の関係強化を目指す。
11カ国で成る東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済規模は、世界5位。スイス政府は声明で、これらの国々が持つ自然や文化、言語、民族の多様性には、経済的な潜在力に加え、スイス・アジアの関係づくりを促進し、多様化させる機会が十分にあると述べた。
声明によると、「東南アジアは世界で最も経済的にダイナミックな地域の1つであることから、スイスの経済的関心が高まりつつある。そのため、スイスは自由貿易協定(FTA)を通じた市場アクセスの改善に努めている」。
また「同時に、スイスは東南アジアの発展途上国における、経済および社会的な見通しの改善にも努めていく」方針を明らかにした。
4つの基盤となるテーマに加え、同地域で暮らすスイス国民へのサービス向上も目指すという。

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「東南アジア戦略2023~26」は、地域別の戦略として5番目に作成された。スイス政府はこれまでに、中東・北アフリカ、サブサハラ・アフリカ地域、中国、アメリカ大陸の戦略を採用している。
英語からの翻訳:大野瑠衣子

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