スイスの視点を10言語で

スイス内閣、新担当を決定 新任レシュティ氏がエネルギー相に

スイス連邦内閣
新内閣の顔ぶれ(一番右は連邦事務総長のヴァルター・トゥルンヘア氏)。2022年12月8日撮影 © Keystone / Pool/ Alessandro Della Valle

スイス連邦政府は8日、来年初めから閣僚に就くエリザベット・ボーム・シュナイダー氏(社会民主党)を司法警察相に、アルベルト・レシュティ氏(国民党)を環境・運輸・エネルギー・通信相に任命すると決めた。

2人の入閣に伴い、計7人の連邦閣僚の担当を一部入れ替える。現司法警察相のカリン・ケラー・ズッター氏(急進民主党)が、来年からウエリ・マウラー氏(国民党)の後を継ぎ財務相に就く。

レシュティ氏は、脳卒中からリハビリ中の夫の介助のため退任するシモネッタ・ソマルーガ氏(社会民主党)の後任となる。

外相のイグナツィオ・カシス氏(急進民主党)など他の4閣僚は留任する。

スイスの連邦内閣では、7省庁の割り当てを7人の閣僚自身が決める。年功序列の原則が適用され、議会で連邦閣僚に選出された日付に基づいて在任期間が最も長い者が最初の選択権を持ち、他のメンバーがそれに続く。

その後、7人の閣僚から成る内閣として割り振りを承認する。合意に至らない場合は投票で決める。決定に対する異議は認められない。議会の規則により、連邦内閣のメンバーは同僚から割り当てられた担当を受け入れなければならない。

輪番制で2022年の大統領を務めるカシス氏は記者会見で、「非公式会合の目標は、国の利益のために任務の最善の配分を見つけることだった」一方、各人の意志も配慮したと述べた。

マウラー氏とソマルーガ氏の退任に伴い、内務相のアラン・ベルセ氏(社会民主党)が閣僚任期最長となった。同氏は2023年の大統領を務める。

7閣僚の新担当省

アルベルト・レシュティ:環境・運輸・エネルギー・通信省

エリザベット・ボーム・シュナイダー:司法警察省

カリン・ケラー・ズッター:財務省

アラン・ベルセ:内務省(留任)

イグナツィオ・カシス:外務省(留任)

ヴィオラ・アムヘルト:国防省(留任)

ギー・パルムラン:経済省(留任)

おすすめの記事
スイス連邦閣僚のギー・パルムラン氏とシモネッタ・ソマルーガ氏

おすすめの記事

連邦閣僚の担当省庁はどう決める?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦閣僚らの新しい役割配分が決まった。初の女性国防相の誕生や、欧州連合(EU)との枠組み交渉を司る経済相に非企業家の閣僚が就くなど、驚きの声もあがる。連邦閣僚の「適材適所」は誰がどう決めるのか?

もっと読む 連邦閣僚の担当省庁はどう決める?

英語からの翻訳:ムートゥ朋子

ニュース

眼下に広がる町と湖

おすすめの記事

ウクライナ平和サミットの舞台スイス・ビュルゲンシュトック 地元住民は離心

このコンテンツが公開されたのは、 6月15~16日に開催されるウクライナ平和サミットの舞台として、ルツェルン湖を望むホテル「ビュルゲンシュトック・リゾート」が注目を浴びている。かつては庶民も受け入れられる高級リゾートして地元に愛されていたが、近年は事情が違うようだ。

もっと読む ウクライナ平和サミットの舞台スイス・ビュルゲンシュトック 地元住民は離心
英語でスイスと書かれたステージでパフォーマンスをするノンバイナリー男性

おすすめの記事

ユーロビジョン、「ノンバイナリー」自認のスイス代表優勝 イスラエル参加に抗議も

このコンテンツが公開されたのは、 欧州国別対抗の音楽祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」の決勝が11日、スウェーデン南部マルメで行われ、「ノンバイナリー」を自認するスイス代表のNemo(24)が優勝した。会場周辺ではイスラエル参加に対する大規模な抗議活動も行われた。

もっと読む ユーロビジョン、「ノンバイナリー」自認のスイス代表優勝 イスラエル参加に抗議も
ビクトリノックスのアーミーナイフ製造現場

おすすめの記事

ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスアーミーナイフの製造で知られるビクトリノックス社は、世界で広まるナイフ規制強化の波に対応するため、刃のないモデルの開発に取り組んでいる。カール・エルズナー最高経営責任者(CEO)がスイス紙のインタビューで明かした。

もっと読む ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発
管制室

おすすめの記事

スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。

もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
裁判所のドア

おすすめの記事

「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。

もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
財布からお金を取り出す人

おすすめの記事

スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。

もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部