The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スリランカ当局、誘拐された大使館職員に受診命令

Sri Lankan President Gotabaya Rajapaksa
ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領率いるスリランカ政府は、同氏の汚職疑惑を捜査していた警察官の無断出国を禁止していた。スイス大使館職員の誘拐事件との関わりは? Keystone

スリランカでスイス大使館の現地職員が一時誘拐されたとされる事件で、スリランカの裁判所は、捜査の一環としてこの現地職員に医師の診察を受けるよう命じた。

スリランカ国籍の女性職員は先月25日、路上で車に引きずり込まれ、「大使館関連情報」を開示するよう男らに脅されたという。「事件」はスリランカの警察官幹部がスイスに難民申請した翌日に発生した。

>>事件の概要を詳しく知る

スリランカ側は、ウーバー(Uber)の記録、監視カメラ(CCTV)映像、電話履歴やGPSデータなどから、事件の真偽に疑問を呈した。これに応じる形で、スイス当局は今月2日、スリランカ大使を召喚し、説明を求めた。

>>「事件」後の経過を詳しく読む

スリランカの裁判所は9日、女性職員に対し、裁判所が指定した医師の診察を受けるよう命じた。また捜査のため、12日までスリランカにとどまらなければならないとした。

スイス大使館によると、女性職員は健康状態が悪く、聴取に耐えられないとしている。だが女性職員は8日、裁判官の決定に従い警察官の前で長時間証言した。

ラジャパクサ政権

スイスに難民申請したスリランカの警察官は、先月の大統領選で当選したラジャパクサ大統領らに関連する事件を捜査していた。2005年から2015年まで大統領を務めた兄のマヒンダ氏が首相に就任した。

ラジャパクサ氏らはスリランカを10年にわたり圧制で支配した強権派。一家は汚職などの容疑で告発されている。

新政府は、いかなる警察官も許可なしに出国できないよう、空港入国管理局に命じていた。

おすすめの記事
スリランカ大使館職員

おすすめの記事

スリランカ誘拐事件、被害者女を逮捕

このコンテンツが公開されたのは、 在スリランカのスイス大使館職員が一時誘拐されたと通報のあった事件で、スリランカの司法当局は17日、「証拠のねつ造」の疑いがあるとみて、この職員の女を逮捕した。

もっと読む スリランカ誘拐事件、被害者女を逮捕

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

オリーブの木

おすすめの記事

温暖化でスイスがオリーブの名産地に?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。

もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
山肌に描かれた巨大な絵

おすすめの記事

アルプスに新しい巨大地上絵が登場

このコンテンツが公開されたのは、 世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。

もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部