22日にスイスで始まる世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に、ドイツのオラフ・シュルツ首相と北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長が出席する。
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ダボス会議は22日~26日、スイス東部のリゾート地ダボスで対面式で開催。国家元首や政府首脳50人以上が出席するほか、政界、経済界、市民社会のリーダー2500人が参加する予定。従前と比べると規模は小規模にとどまる。
WEF創設者のクラウス・シュワブ氏は18日、声明で「この年次総会は、(新型コロナウイルスの)パンデミック(世界的大流行)と(ウクライナでの)戦争を受けて世界が多極化したという新たな状況の中、世界のリーダーが一堂に会する初のサミットだ」と述べた。
ダボス会議ではパンデミックからの回復、気候変動への取り組み、労働の未来、加速する株主資本主義、新しいテクノロジーの活用などを話し合う。
ドイツは今年の主要7カ国(G7)議長国。NATOは、ロシアとの緊張の高まりを受けスウェーデンとフィンランドが加盟を申請したばかりだ。
ロシアはこれまでWEFの活動の主要な支援国だったが、今年のダボス会議には参加しない。
米メディアによると、WEFは2月下旬に始まったロシアのウクライナ侵攻を受け、ロシア企業との関係を全て凍結。制裁対象の人物や団体とは協働しないと同メディアに語った外部リンク。2月、WEFの代表は「ロシアによるウクライナへの侵略、攻撃と残虐行為」を非難する声明外部リンクを出した。
ウクライナ大統領も参加
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は23日、最初の外国人首脳としてキーウから演説する。キーウ市のビタリ・クリチコ市長やドミトロ・クレバ外務相も演説する予定だ。
政府、議会、経済界、市民社会の代表者らでつくるウクライナ代表団も参加する。
そのほか欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、スペインのペドロ・サンチェス首相、ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ首相、ドイツのロベルト・ハーベック経済・気候保護相などの要人が出席予定だ。
スイス連邦内閣からは、イグナツィオ・カシス連邦大統領が23日に開会演説を行う。しかし、フォン・デア・ライエン氏や他の欧州連合(EU)関係者との会談は未定。ブリュッセルの情報筋によると、マロシュ・シェフチョビッチ委員(機構間関係・行政担当)は出席しない見通し。
ダボス会議は新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、2年連続で予定日を延期して開催される。
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