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インターネットで変わりゆくスイスの恋愛事情



赤い糸はネットワークの先に繋がっている?スイスでもインターネットで恋人を探す人が増えている

赤い糸はネットワークの先に繋がっている?スイスでもインターネットで恋人を探す人が増えている

今日は恋人たちの日、バレンタインデー。楽しく素敵な時を過ごすカップルもいる一方、パートナーがいなくて寂しく思う人もいる。そんなシングルを対象にした出会い系サイトが、スイスでの恋人探しのスタンダードになりつつある。

特に、離婚などを経験した「第2のシングル」にとって、インターネットでの出会いは大きなメリットがあると専門家はみる。

 スイスでは近年、出会い系サイトの市場拡大が目覚ましい。宣伝も大々的に行われ、ゴールデンタイムに流れるテレビコマーシャルでは「獣医師」と肩書きされた美しいブロンドの女性が視聴者に優しいまなざしを向けたり、「建築家」のハンサムな30代中ごろの男性が魅惑的な笑顔で「あなたを待っています」と訴えかけてくる。

 「スイスの人口は約800万人で、そのうち95万人がシングル。現在では1カ月間に延べ約56万5000人がシングルを対象にした出会い系サイトを利用している」。そう話すのはインターネット調査会社「メタフレイク(Metaflake)」のダニエル・バルツァー氏だ。利用者はネット世代の若い人たちだけと思われがちだが、「老若男女を問わず利用されている。ただし、60歳以上の人たちは利用を若干ためらっている」という。

 この業界の収益も上昇している。バルツァー氏の見積もりでは、2010年では約3050万フラン(約26億円)。2011年はさらに5~10%の増収が見込まれている。

 出会い系サイトといっても、その信用度や会員数、種類などさまざまだ。成年なら誰にでも開かれたものや、大卒者だけを対象にしたエリート系、特定の宗教の信者が対象のものなど、スイスには約500のサイトが存在する。しかし、「信用できるのはその中でも25ほどだ」とバルツァー氏は注意を促す。

人気の理由

 ネット接続さえできれば、いつでもどこでも利用できるインターネットでの恋人探し。こうしたネット特有の利点が、特に離婚した人や1人で子どもを育てている「第2のシングル(sekundäre Singles)」に恩恵をもたらしていると、チューリヒ大学社会学部教授ハンス・ゲーザー氏は分析する。クラブやバーなど典型的な出会いの場に行くのに気後れする第2のシングルは多いが、その点インターネットなら家からパートナーを見つけられる。

 また、こうしたサイトを利用すると、「恋人同士になってから急に相手が2人の子持ちだったと知ることはなくなる。そのため、合理的に恋人を探すことができる。また、相手の内面から知ることができる」と話す。

 さらにゲーザー氏は、セクシャルハラスメント(セクハラ)に対する職場のモラルが向上し、女性の同僚に仕事以外で声をかけにくくなったことも、出会い系サイト利用者が増加した理由の一つだと説明する。「男性の多くは、セクハラで訴えられないかと心配になり、消極的になってしまった。だが、こうした新しいコミュニケーション手段ではメールのやりとりだけで済む。実際に人を食事に誘って断られることに比べたら、メールで断られてもそれほど傷つかない」

「商品」としての恋人

 ゲーザー氏の研究によれば、インターネットでの出会いから結ばれるカップルは多く、しかも結婚が早い。一方、数えきれないほどの恋人候補の中から理想の人を探すのはいつもうまくいくわけではない。

 ゲーザー氏は「自分から積極的に相手を探さなくてはいけないため、『自分はいったい何を求めているのか』と自問する必要が出てくる」と指摘。また、簡単に人と出会えるということは同時に、すでにある関係をもろくさせやすいとも危惧する。

 心理学者で夫婦・カップルのカウンセリングを行うヨゼフ・ラング氏も同意見だ。インターネットでの恋人探しにはメリットも多い反面、恋人候補が「商品」として品定めされてしまう問題点があると言う。

 「今の時代は、もっと良いパートナーを探そうとすることばかりに注意が向き、恋人探しがショッピングのようになってしまった。恋人候補を商品のように比べて、見た目がもっといい人はないか、もっといい中身を持つ人はないかと探す。そうした態度が離婚の増加につながっている」

大切なのは信頼と愛情

 「出会ったところがインターネットのような仮想空間であろうとどこであろうと、大切なのは愛情や信頼をお互いに注ぐことだ」。長年多くの夫婦やカップルをカウンセリングしてきたラング氏は語る。

 インターネットや携帯で簡単にコミュニケーションができる今、相手が誰と連絡をしているのかが見えず、不信感が募りやすい。だからこそ信頼関係が大事だという。

 ところで、「良いパートナー関係にはけんかはつきもの」と強調する。ラング氏は約20年前、カウンセリング研究のために日本に長期滞在していたことがある日本通でもある。「日本では『調和』や『ハーモニー』が重要とされるが、うまくけんかができるようになるのも大事だ。けんかをすることで相手の考えをよく知ることができ、一緒に解決方法を探ることができる」とアドバイスする。

スイスのインターネット普及率

2010年下半期、77%の一般家庭にインターネット接続があり、そのうち9割以上が高速回線。

家庭のインターネット接続の有無は、家族構成や年齢が大きく関わる。最年長者が50歳以下の家庭では95%にインターネット接続があるが、70歳以上の家族がいる場合、33%に下がる。

15歳以上のスイス国民の78%がインターネットを利用しており、30歳以下の世代ではインターネットが生活の一部となっている。

インターネット利用者の4分の3、つまり380万人がインターネットを毎日利用し、110万人が週10時間以上オンライン。インターネットの利用頻度は若い人ほど多くなる。

(出典:連邦統計局 BFS/OFS)

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