チューリヒのシプフェ地区。背景にはリマト川とグロスミュンスターが見える
© Keystone / Gaetan Bally
英誌エコノミスト調査部門(EIU)が23日発表した「住みやすい都市ランキング」2022で、スイスのチューリヒが3位、ジュネーブが6位にラインクインした。
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒは、前年の7位から順位を上げ、カナダのカルガリーと3位タイだった。ジュネーブも8位から6位に浮上した。
首位に立ったのはオーストリアの首都ウィーン。昨年の王者オークランド(ニュージーランド)は、新型コロナウイルスの流行に伴う諸制限により、34位に落ちた。
上位10都市のうち6都市を欧州が占めた。デンマークの首都コペンハーゲンが2位、ドイツのフランクフルトが7位、オランダのアムステルダムが9位に入った。
カナダの都市も好成績で、バンクーバーが5位、トロントが8位に入った。日本の大阪とオーストラリアのメルボルンが10位タイだった。
安定、医療、文化
EIUの同ランキング外部リンクは30以上の項目に基づき、世界172都市(昨年の140都市から増加)の生活状況を評価した。評価項目は安定、ヘルスケア、文化と環境、教育とインフラストラクチャーの5つのカテゴリに分けられる。
ウィーンが世界で最も住みやすい都市に選ばれた理由について、EIUは「安定と優れたインフラは住民にとって大きな魅力だ。医療体制や文化・エンターテインメントに触れる機会が豊富でもある」と説明した。
チューリヒとジュネーブはともに医療体制で最高点を獲得。安定性とインフラでも高順位を付けた。
ランキングでは最富裕国の中規模都市が高く評価される傾向がみられる。
EIUは「上位10の都市は、コロナ規制がほとんどない。ショップやレストラン、美術館が学校と同様に再開し、コロナによる入院が減少したため、医療資源・サービスに対する負荷が減り、ほとんどの状況でマスクを着用する必要さえなくなっている」と総括した。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
おすすめの記事
スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス上院は17日、超富裕層の相続に相続税を課し環境保護の財源にする案を否決した。
もっと読む スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
おすすめの記事
見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。
もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
おすすめの記事
ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
このコンテンツが公開されたのは、
英国と大陸欧州をつなぐ高速鉄道ユーロスターは、スイス・ジュネーブとロンドンを結ぶ初の直通列車の運行を計画している。
もっと読む ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
おすすめの記事
スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦内閣は6日、クレディ・スイス危機を踏まえた金融規制改革の最終案を発表した。自己資本規制を強化し、金融監督局の権限も強化する。
もっと読む スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
おすすめの記事
スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
このコンテンツが公開されたのは、
パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの「戦争犯罪」に関して、スイスの元外交官55人がスイス外相に共同書簡を送り、スイスの「沈黙と消極性」を非難した。政府に対して直ちに措置を講じるよう求めた。
もっと読む スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
おすすめの記事
スイスで放射能測定の合同演習
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは2~6日、国際チームがヘリコプターで空中の放射能測定を行っている。緊急時に広い範囲の放射能を迅速にチェックする予行演習だ。
もっと読む スイスで放射能測定の合同演習
おすすめの記事
自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
このコンテンツが公開されたのは、
自殺カプセル「サルコ」を運営する自殺ほう助団体「ラストリゾート」共同設立者のフロリアン・ウィレ氏(47)が、先月5日にドイツで死去していたことが分かった。
もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
おすすめの記事
スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。
もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
おすすめの記事
クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦最高裁判所は23日、スイス政府の「誤った情報」によりクレディ・スイス株で損失を被ったとして損害賠償を求めた夫婦の訴えを棄却した。
もっと読む クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
おすすめの記事
移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
このコンテンツが公開されたのは、
東日本大震災の被災者を勇気づけようと建設された移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」がこの秋、親元のスイスに初めて登場する。
もっと読む 移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
続きを読む
おすすめの記事
スイスの名を戴く丘
このコンテンツが公開されたのは、
北は北海から南はシュヴァーベン地方まで、ドイツには小さな「スイス」が100カ所以上に散らばる。ドイツ観光局は少しでも多くのスイス人観光客を呼び込むため、とあるキャンペーンを始めた。
もっと読む スイスの名を戴く丘
おすすめの記事
今年、スイスに移住するならこの都市に
このコンテンツが公開されたのは、
国外在住者のネットワーク「インターネーションズ」が発表した2019年版「外国人にとって住みやすい街ランキング」にはスイスから7都市がランクインした。いずれも20位以内で、特に安全性や域内交通、環境が高い評価を受けた。
もっと読む 今年、スイスに移住するならこの都市に
おすすめの記事
急成長の電気自動車、スイスのインフラは大丈夫?
このコンテンツが公開されたのは、
昨年、世界中で電気自動車(EV)の新車販売台数が急増した。もちろんスイスも例外ではない。だがスイスでEVが今後も好調に普及し、CO2排出量削減の効果が表れるようになるには、まだ幾つかの変化が必要だ。ノルウェーなどEV先進国の経験からもそれは明らかだ。
もっと読む 急成長の電気自動車、スイスのインフラは大丈夫?
おすすめの記事
スイスに聖域都市は存在するか?
このコンテンツが公開されたのは、
米国では最近、一部の都市が移民問題に関して連邦政府と真っ向から対立している。スイスでも、より規模は小さいものの、同様に政策の違いが浮上している。
もっと読む スイスに聖域都市は存在するか?
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。