ロックダウン解除したらスイスはマスク不足になるのか?

現時点でマスク着用が義務付けられているのは、ヘルスケア部門で働く人と、患者だけだ Keystone / Christian Beutler

スイスでは27日からロックダウン(都市封鎖)の段階的緩和が始まる。連邦政府はマスク確保に最善を尽くしていると語る。一方で健康な国民のマスク着用が国から推奨されているわけではない。マスクに対するスイス政府の対応が注目されている。

このコンテンツは 2020/04/20 15:02
swissinfo.ch/ac

スイスがロックダウン段階的緩和の詳細を発表した16日、アラン・ベルセ内務相は、政府がマスク確保に特段の政策をとってこなかったことを認めた。全人口に行き渡る数のマスクを確保する義務は、政府にはない。スイスのパンデミック対策では、医療機関にマスクなどの必須資材の備蓄を義務付ける。管理責任は26の州にある。

ベルセ氏はドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)に「振り返れば、多くの機関や施設にこうした在庫がなかったと言える」と語った。

ベルセ氏は、政府がマスクの在庫確保に最善を尽くしていると語った。ドイツ語圏の日刊紙ターゲスアンツァイガーは、スイス軍が調達支援に入り、5月末までに4億枚のマスクを調達すると報じた。スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)は貨物機10機を飛ばし、中国からマスク、ゴーグル、手袋などの個人用防護具(PPE)3500万個を輸送すると発表した。これを誰が使うのだろう。

ベルセ氏は「健康な人に、屋外でのマスク着用はまだ推奨しない。それは忘れてはいけない」。現時点でマスク着用が義務付けられるのは、医療機関のスタッフと病人だけだという。

ただ、27日から始まるロックダウンの段階的緩和によって、この問題は複雑になりそうだ。オンラインメディアWatsonによると、27日から再開する理容室、美容院のスタッフにマスク着用がほぼ義務付けられることを、ベルセ氏自身が認めている。同じ日に再開するホームセンター、ガーデニング用品店、花屋も同様だ。誰が彼らにマスクを供給するのだろうか。

すでに対策が講じられている。スイス理美容師協会はデジタルプラットフォームを立ち上げ、会員が製造元に直接マスクを注文できるようにした。もう一つの方法は、顧客が自分で調達すること。スイス子会社協会は、手縫いのマスクや自作のフェイスカバーも保護具になると提案した。一部の繊維会社もマスクの国内製造に乗り出した。

コロナウイルス危機の最前線では、マスクが不足している。

国内の薬剤師会「ファーマ・スイス」は、顧客用だけでなく、薬剤師用のマスクも足りないと訴える。国内のスーパーマーケットでいつでもマスクが手に入るようになるのは、遠い先のことになりそうだ。格安スーパーのアルディ・スイスは、一時的にマスクの販売を検討中だが時期は未定という。

ターゲスアンツァイガーのオピニオン記事によると、閣僚がマスクの利点を尋ねられると言葉を濁すのは、何も驚くことではない。同紙は「マスクは不足している。政府は不足具合に応じて、発言内容を変えているだけ」と、マスク備蓄政策に関する政府の煮え切らなさを批判した。

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